2012年5月7日月曜日

原発ゼロ 決意と懸念

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原発ゼロ 決意と懸念


2012年05月06日

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玄海原発近くでは、「原発ゼロ」を記念して、風船が飛ばされた=玄海町と唐津市鎮西町の境


5日深夜、国内の原発50基すべての発電が停止する。「地域経済への影響が心配」「暮らし方を変えるきっかけに」。玄海原発を抱える県民は、「原発ゼロ」の日を、様々な思いで迎える。

玄海町の九州電力玄海原発近くでは、市民団体の玄海原発対策住民会議などが集会を開き、藤浦皓会長は「原発が止まったままの状態が続けられるようしたい」とあいさつ。約40人の参加者から「今日を『原発ゼロ』の誕生日にしよう」「自然エネルギーへの転換を」などの声が上がった。
その後、玄海町と、隣接する唐津市鎮西町との間にかかる外津(ほかわ・づ)橋に移動。玄海原発を背景に、「地域の未来のために原発はいらない」などと書いたメッセージをぶら下げた風船を一斉に飛ばした。
佐賀市のJR佐賀駅前では、「玄海原発プルサーマル裁判の会」のメンバーが「原子力はいらない」と書いたビラ500枚を配った。石丸初美代表は「この日を機会に、今まで以上に原発は必要ないと訴えていく」と話した。
古川康知事は、報道機関から「原発ゼロ」に関してコメントするよう求められていたが、応じなかった。
4月23日の定例記者会見では、「すべての原発の発電が止まる瞬間を非常にシンボリックにとらえているわけではない」と語った上で、「必要な電力の供給がなされることが何よりだが、一日も早く再稼働しなければならないと考えているわけでもない」と述べている。

有機農家・田中一平さん
5年前から佐賀市富士町で有機農業を始めた。世の中にも、体にも、いらないものは使わない農業にこだわってきた。
原発への関心が高まったのは、玄海原発でプルサーマル発電が始まる前、チェルノブイリ事故の調査にあたった藤田祐幸さんの講演会に参加し、「どう考えても危ない」と思ってから。2009年11月、プルサーマルの試運転が始まったとき、畑から玄海の空を見上げて感じた恐怖感は、今でも鮮明に覚えている。
今年2月、地元の9家族と自然エネルギーの活用を目指す「えねっこ」というグループを立ち上げた。月に1度、勉強会を開き、実際に太陽熱温水器を作ったり、菜種油の活用を考えたりしている。
原発の全基停止を機会に、無駄なぜいたくを振り返り、消費量自体を減らすという前向きなチャレンジをしていきたい。

主婦・江下千恵さん
2年前、商社勤めの夫と4人の子どもと、佐賀市中心部の団地から大和町の山あいの古民家に引っ越した。第1子の妊娠後から、合成洗剤や防虫剤のにおいなど、化学物質に触れると息苦しくなる過敏症になって、自然豊かな場所で子育てをしたいと思ったから。
「化学物質は使わざるを得ない」と思っていたが、過敏症になってから洗濯物は真水、食器はアクリルたわしで洗うようになった。なきゃないで全然OKだ。
原発も同じだと思う。必要不可欠と思い込んでいるだけで、使わないと決めれば新しい方法を生み出せる。そうすれば、原発を再稼働する必要なんてないはずだ。震災後から節電を始めた。昼は電灯を消し、夜も1カ所に限ったら、使用料金が前月比で800円減った。一家庭の使用量なんてささやかだが、何万世帯と集まれば大きいはずだ。

映画館支配人・重松恵梨子さん
昨年6月、フィンランドに建設中の高レベル放射性廃棄物の永久地層処分場の安全性を考えるドキュメンタリー映画「100,000年後の安全」を上映した。福島の事故後、玄海原発がある県内での上映に意味があると考えたからだ。
でも、先行して評判になった東京ほどには人が入らなかった。原発に対する危機感が佐賀の人は薄いと感じた。
映画館は映写機などにかなりの電気を使う。国や電力会社は「原発がないと電気が足りなくなる」と言っていたが、実際は停電もしていない。原発以外の方法でまかなえるのであれば、原発に頼らない電気で上映したい。
映画は娯楽として楽しむのが一番だが、テーマを設定して問題提起をする役割もある。今後も、原発やエネルギーなど様々な問題を考えるきっかけとなるものを上映していきたい。

佐賀商議所・島内正彦専務理事
今後、計画停電や電気料金の値上げにつながるのではないか。大手企業の影響は大きいだろうが、大手はコスト増を価格に転嫁したり、海外展開で人件費を抑えたりできる。2500以上ある会員の中小・零細企業は逃げられない。特に佐賀県にとっての生命線である製造業に計画停電や値上げは極端に応える。地域経済の鈍化が一層厳しいものになると心配している。
東日本大震災が起きるまでは九州内の電力の4割を原発に頼っていた。今のところ原発の経済性は無視できない。科学技術と国が安心、安全をきちんと担保するなら、動かしてもいいんじゃないかと思う。10年、20年かけて、無理せずにソフトランディングさせていくことが必要だ。
国の方針もフラフラしていて、いまだに原子力規制庁もできない。早く、原発を含めた電力の安定供給の仕組みを明確にすべきだ。


引用ここまで

原文は、朝日新聞 ニュースサイトの中の
【原発ゼロ 決意と懸念】
http://mytown.asahi.com/saga/news.php?k_id=42000001205060001
です。
アクセスが急増したり万一記事削除されて読めなくなったときのため、ここにコピペ保存しています。

ひなげし陽気』の中の「早く電力自由化を
の参考記事にさせていただきました。