※ アンダーラインと赤い文字は原文まま。
タイトル以外の太字はとくに私の目に留まった部分です。
引用ここから
被災者の皆様、とくにお子さんをお持ちの被災者の皆様へ
現状(2011/3/17現在)では3/16以前に避難区域(原発半径20km)以遠に避難をされておられる方々やそれ以遠に在住されておられる方々の安定ヨウ素剤による甲状腺の保護処置は不要です。
東北地方太平洋沖地震で被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の方々に心からお悔やみ申し上げます。また、被災地域の一日も早い復興をお祈りいたします。
被ばくが懸念される地域にお住まいの皆様には、東北地方太平洋沖地震に伴う福島原子力発電所事故による放射性物質に由来する健康への影響をご心配のことと存じます。特にお子様をお持ちの親御さんは、子供達の被ばくを心配され、安定ヨウ素剤による甲状腺の保護処置が必要ではなかろうかとご不安に駆られることと思います。
経済産業省のプレスリリースには、16日、原子力災害対策現地本部から、「避難区域(半径20km)からの避難時における安定ヨウ素剤投与の指示」を県知事及び市町村(富岡町、双葉町、大熊町、浪江町、川内村、楢葉町、南相馬市、田村市、葛尾村、広野町、いわき市、飯館村)宛に発出したとあります。
しかし、これは、16日以前にすでに当該地域から避難されておられる方々や、当該地域圏外に在住されておられた方々を対象としているものではありません。これらの方々におかれましては、今の段階では安定ヨウ素剤による甲状腺保護処置は不要です。むしろ危険なことがありますので、避けてください。
ただし、今後の状況変化によってはこれらの方々にも必要となることもありますので、政府発表・関連自治体発表・東京電力発表・報道情報などを十分に注視され、政府や自治体の指示にしたがっていただけますようお願い申し上げます。
1. 甲状腺はヨウ素を取り込んで甲状腺ホルモンを作る組織で、人間は食物からヨウ素を消化、吸収し、甲状腺はこれを取り込んで働いています。食物中に十分なヨウ素があれば、甲状腺はある程度ヨウ素で満たされた状態にあります。逆に食事中にあまりヨウ素がない生活をしていると、甲状腺はヨウ素欠乏状態になり、ヨウ素の吸収が上がります。通常のヨウ素は放射能を持っていませんが、なかには放射能を含むもの(放射性ヨウ素I-131)があり、これが食物を通じて大量に取り込まれると甲状腺に悪影響を与えることがあります。このため、多くの皆さんはご心配になっておられることと思います。
2. チェルノブイリでの事故後に東欧諸国で小児を中心とした甲状腺癌の増加が見られましたが、その主な原因はミルク等に含まれていた放射性ヨウ素による体内からの被ばく(内部被ばく)であったことが分かっています。 たしかにチェルノブイリ事故では、大規模な被ばく発生後4日目に、ポーランドが国を挙げて安定ヨウ素剤を全ポーランドの小児の90%に一回だけ配布いたしました。そうしなかった隣国のウクライナやベラルーシでは小児の甲状腺癌が増加したのに対して、結果的にポーランドでは甲状腺癌増加は認められませんでした。しかし、1)内陸国のウクライナやベラルーシは食物や土壌中のヨードが少なく、もともと国民的にヨード欠乏状態であったのに対し、ポーランドは海沿いの国でさほどヨード欠乏状態ではなく、2)ポーランドは国内での牛乳を禁止して、すべて輸入粉ミルクに変えたという処置も行っています。これらの多くの処置がかみ合い、結果としてポーランドでは甲状腺癌の増加がなかったのです。
3. 食物中、土壌中のヨウ素量の多い日本では、通常の食生活を行うことで十分にヨウ素を摂取できており、自然と甲状腺は安定ヨウ素で満たされています。ごく少量の放射性ヨウ素が簡単に健康に影響するほど吸収されることはありません。むやみに安定ヨウ素剤を服用する必要はありません。また、ヨウ素の入ったうがい剤や消毒剤を飲むことは危険です。乳児の場合には成長障害を引き起こす危険もあります。
4. 牛乳やその他の食物に含まれる放射性ヨウ素の濃度が上がるには、多量の放射性ヨウ素が土壌に広まり、これを吸収した植物やそれを食べた牛などが身体の中で濃縮していき、これを人間が食べることで甲状腺への被ばくが起こりますので、現在の状況ではすぐに危険性があるものではありません。
5. 安定ヨウ素剤の投与は、一度に多量の放射性ヨウ素の被ばくを受けた40才未満の方に対して、一度だけ安定ヨウ素剤を飲んで貰って、その後被ばく地から待避していただくことが前提です。現状で一度だけ安定ヨウ素剤を飲んでいただいても、むしろ甲状腺機能が不安定になり、リバウンドで一定期間後に放射性ヨウ素の吸収を高めてしまうことさえ起こりかねません。
6. 国際放射線防護委員会ICRPから勧告されている安全な甲状腺への放射能の基準は甲状腺線量0.020Gy以下とされており、この線量以下では小児に甲状腺癌が増加することはないとされています(ICRP Pub94)(なお、チェルノブイリ事故後に測定されたウクライナ、ベラルーシでの甲状腺線量は桁違いに高く、平均0.15-3.10Gy程度と報告されています)。この安全な線量0.020Gyは、計算すると、体内に約3 μCi程度の放射性ヨウ素が入ることに相当します。これは通常使われる放射能を検出するサーベイメーターで甲状腺に数百万cpm(一分間に数百万のカウントを計測)となり、非常に高い数字です。
7. スクリーニング検査を受けられた方でいくらかの放射能汚染が生じていることが政府発表で報告されていますが、そのような方々にはその際に除染の上、適切な指示が与えられています。また、上記圏外に出ておられる地域住民の方々の放射能汚染のスクリーニングの結果は、多くの方が汚染なしの結果と報道されていますので、圏外の方々では甲状腺に悪影響を与えるほどの体内汚染が起こっているとは考えられません。万一スクリーニングに際し汚染が生じていることが判明すれば、適切な対応が取られています。
8. 3/17日に福島市内の上水道中の放射性ヨウ素などの濃度が若干増加したと報道されていましたが、その後は通常の飲用に問題がないとされる規制よりも下の値です。
9. なお、放射性ヨウ素による甲状腺癌発がんの危険性は40才未満、とくに放射線に敏感な小児に高く、それ以上の方では危険性はほとんどありません。
大変な状況が続きますが、ともかく落ち着いて、政府発表・関連自治体発表などに従ってください。よろしくお願いします。
日本核医学会
放射線医学総合研究所
(2011/3/17)
(2011/3/18 改訂)
(2011/3/18 改訂:第2稿
(2011/3/28 改訂)
(2011/3/28 改訂:第2稿)
引用ここまで
原文は、日本核医学界サイトの中の
「被災者の皆様、とくにお子さんをお持ちの被災者の皆様へ」
http://www.jsnm.org/japanese/11-03-18
です。
アクセスが急増したり万一記事削除されて読めなくなったときのため、ここにコピペ保存しています。
『ひなげし陽気』の中の
「「海藻は効かない」の嘘」
「本当にデマだったのか?」
の参考記事にさせていただきました。
2011年3月28日月曜日
海藻はヨウ素剤と同じ効果
×「原発事故対策に海藻は効かない」
○「効果があると言われているが、具体的な摂取量は不明」
引用ここから
引用ここまで
原文は、
【 福井県原子力環境監視センター>用語集>ヨウ素剤 】
http://www.houshasen.tsuruga.fukui.jp/c7804280.html
です。
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『ひなげし陽気』の中の「「海藻は効かない」の嘘」
「本当にデマだったのか?」
の参考記事にさせていただきました。
○「効果があると言われているが、具体的な摂取量は不明」
引用ここから
| ||
| チェルノブイリ原子力発電所事故などの様に大気中に大量の放射性ヨウ素が放出された場合、呼吸・飲食により人体内に放射性ヨウ素が摂取されると、甲状腺に集まり甲状腺被ばくを受ける。 これを予防するために、ヨウ化カリウムの錠剤薬品(これをヨウ素剤と呼ぶ)を服用すると、血液中のヨウ素量(安定ヨウ素)が増加するので、その結果、放射性ヨウ素の比率(割合)が減少し甲状腺に蓄積する量が減少する。 原子力発電所の事故に備えて、関連する地方自治体には十分なヨウ素剤が備蓄されている。これは、特に幼児や小児が放射性ヨウ素を摂取した場合、甲状腺の被ばくが最も重用視されるからである。 日本人では一日100mgのヨウ化カリウム(KI)錠剤を服用すると、摂取した放射性ヨウ素の90%以上は甲状腺に到達する前に排泄されるといわれている。 ヨウ素(安定ヨウ素)は、昆布などの海藻類に多く含まれているので、この海藻類を食べることにより甲状腺中のヨウ素(安定ヨウ素)量を多くすることも同じ効果があるといわれている。 |
引用ここまで
原文は、
【 福井県原子力環境監視センター>用語集>ヨウ素剤 】
http://www.houshasen.tsuruga.fukui.jp/c7804280.html
です。
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『ひなげし陽気』の中の「「海藻は効かない」の嘘」
「本当にデマだったのか?」
の参考記事にさせていただきました。
「うがい薬を絶対に飲まないで」、ネットのデマに注意 「健康への影響を低減する」との偽情報が流布、有毒物質が含まれる恐れ
×「原発事故対策に海藻は効かない」
○「十分な効果を得られる量が不明」
引用ここから
「うがい薬を絶対に飲まないで」、ネットのデマに注意
「健康への影響を低減する」との偽情報が流布、有毒物質が含まれる恐れ
2011/3/15 15:37
放射線医学総合研究所は2011年3月14日、ヨウ素入りのうがい薬や消毒剤の飲用を勧める偽情報がインターネットで流れているとして注意を呼びかけた。効果がないばかりか、体に有害だという。
放射線医学総合研究所のWebサイト画像
同研究所によれば、放射性ヨウ素が大量に体の中に入った場合、健康への影響を低減するために、内服薬である「安定ヨウ素剤」を医師が処方する場合があるという。
このためインターネットでは、東京電力の原子力発電所で発生している事故に関連して、ヨウ素入りのうがい薬などが安定ヨウ素剤の代わりになるという情報が流れている。具体的には、ヨードチンキ、うがい薬、のどスプレー、消毒用せっけん、ルゴール液などが代替品になるとしている。
同研究所では、これらの情報を信用しないよう強く注意を呼びかけている。まず、うがい薬などの市販品は内服薬ではなく、ヨウ素以外の成分が多く含まれるという。その中には、体に有害な作用を及ぼす可能性のある物質も含まれるとしている。
また、たとえ飲んだとしても、ヨウ素含有量が少なく、放射性ヨウ素が集まるのを抑制する効果はない。安定ヨウ素剤は医師が処方する内服薬であり、通常時に服用するものではない。原子力災害などの緊急時に、指定された避難所などで指示があった場合のみ服用するものだとしている。
そのほか、わかめなどの海藻にもヨウ素が含まれるので、それらを食べるよう勧める情報も出回っている。同研究所では、それらも効果がないとしている。含まれる安定ヨウ素が一定ではなく、十分な効果が得られるかどうか不明だからだ。さらに、消化する必要があるため、体に吸収されるまでに時間がかかるという。
(日経パソコン 勝村幸博)
引用ここまで
原文は、日経ニュースサイトの中の
【「うがい薬を絶対に飲まないで」、ネットのデマに注意 】
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20110315/358338/
です。
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『ひなげし陽気』の中の
「「海藻は効かない」の嘘」
「本当にデマだったのか?」
の参考記事にさせていただきました。
○「十分な効果を得られる量が不明」
引用ここから
「うがい薬を絶対に飲まないで」、ネットのデマに注意
「健康への影響を低減する」との偽情報が流布、有毒物質が含まれる恐れ
2011/3/15 15:37
放射線医学総合研究所は2011年3月14日、ヨウ素入りのうがい薬や消毒剤の飲用を勧める偽情報がインターネットで流れているとして注意を呼びかけた。効果がないばかりか、体に有害だという。
放射線医学総合研究所のWebサイト画像
同研究所によれば、放射性ヨウ素が大量に体の中に入った場合、健康への影響を低減するために、内服薬である「安定ヨウ素剤」を医師が処方する場合があるという。
このためインターネットでは、東京電力の原子力発電所で発生している事故に関連して、ヨウ素入りのうがい薬などが安定ヨウ素剤の代わりになるという情報が流れている。具体的には、ヨードチンキ、うがい薬、のどスプレー、消毒用せっけん、ルゴール液などが代替品になるとしている。
同研究所では、これらの情報を信用しないよう強く注意を呼びかけている。まず、うがい薬などの市販品は内服薬ではなく、ヨウ素以外の成分が多く含まれるという。その中には、体に有害な作用を及ぼす可能性のある物質も含まれるとしている。
また、たとえ飲んだとしても、ヨウ素含有量が少なく、放射性ヨウ素が集まるのを抑制する効果はない。安定ヨウ素剤は医師が処方する内服薬であり、通常時に服用するものではない。原子力災害などの緊急時に、指定された避難所などで指示があった場合のみ服用するものだとしている。
そのほか、わかめなどの海藻にもヨウ素が含まれるので、それらを食べるよう勧める情報も出回っている。同研究所では、それらも効果がないとしている。含まれる安定ヨウ素が一定ではなく、十分な効果が得られるかどうか不明だからだ。さらに、消化する必要があるため、体に吸収されるまでに時間がかかるという。
(日経パソコン 勝村幸博)
[PC Online 2011年3月15日掲載]
引用ここまで
原文は、日経ニュースサイトの中の
【「うがい薬を絶対に飲まないで」、ネットのデマに注意 】
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20110315/358338/
です。
アクセスが急増したり万一記事削除されて読めなくなったときのため、ここにコピペ保存しています。
『ひなげし陽気』の中の
「「海藻は効かない」の嘘」
「本当にデマだったのか?」
の参考記事にさせていただきました。
放射線医学総合研究所の声明
×「原発事故対策に海藻は効かない」
○「十分な効果を得られる量が不明」
引用ここから
放射性ヨウ素が大量に体の中に入った場合、健康への影響を低減するために、
内服薬である『安定ヨウ素剤』を医師が処方する場合があります。
市販品としてヨウ素を含んだものはたくさんあります。ヨードチンキ、うが
い薬、のどスプレー、消毒用せっけん、ルゴール液などです。これらを内服薬
である『安定ヨウ素剤』の代わりに飲むのは絶対にやめてください。
理由は以下のとおりです。
・うがい薬などの市販品は内服薬ではありません。これにはヨウ素以外の成
分が多く含まれ、体に有害な作用を及ぼす可能性のある物質も含まれます。
・たとえ飲んだとしても、ヨウ素含有量が少なく、放射性ヨウ素が集まるの
を抑制する効果がありません。
わかめ等の海藻にもヨウ素が含まれますが、これらも効果がありません。
・ 含まれる安定ヨウ素が一定ではなく、十分な効果を得られるかは不明です。
・ コンブなどは良く噛まなければならず、消化過程が必要であり、吸収まで
の時間がかかります。
以上のことから、消毒剤やうがい薬などのヨウ素を含んだ市販品は、『安定ヨ
ウ素剤』の代わりに飲んではいけません。また海藻等を食べても十分な効果は
ありません。
『安定ヨウ素剤』を医師が処方するものです。原子力災害などの緊急時に、
指定された避難所などで服用指示があった場合のみ、服用してください。
引用ここまで
原文は、「放射線医学総合研究所」http://www.nirs.go.jp/index.shtml の
「告知文」http://www.nirs.go.jp/data/youso-1.pdf です。
アクセスが急増したり万一記事削除されて読めなくなったときのため、ここにコピペ保存しています。
『ひなげし陽気』の中の
「「海藻は効かない」の嘘」
「本当にデマだったのか?」
の参考記事にさせていただきました。
○「十分な効果を得られる量が不明」
引用ここから
| ヨウ素を含む消毒剤などを飲んではいけません インターネット等に流れている根拠のない情報に注意 |
平成 23 年 3 月 14 日(月)
独立行政法人 放射線医学総合研究所
独立行政法人 放射線医学総合研究所
放射性ヨウ素が大量に体の中に入った場合、健康への影響を低減するために、
内服薬である『安定ヨウ素剤』を医師が処方する場合があります。
市販品としてヨウ素を含んだものはたくさんあります。ヨードチンキ、うが
い薬、のどスプレー、消毒用せっけん、ルゴール液などです。これらを内服薬
である『安定ヨウ素剤』の代わりに飲むのは絶対にやめてください。
理由は以下のとおりです。
・うがい薬などの市販品は内服薬ではありません。これにはヨウ素以外の成
分が多く含まれ、体に有害な作用を及ぼす可能性のある物質も含まれます。
・たとえ飲んだとしても、ヨウ素含有量が少なく、放射性ヨウ素が集まるの
を抑制する効果がありません。
わかめ等の海藻にもヨウ素が含まれますが、これらも効果がありません。
・ 含まれる安定ヨウ素が一定ではなく、十分な効果を得られるかは不明です。
・ コンブなどは良く噛まなければならず、消化過程が必要であり、吸収まで
の時間がかかります。
以上のことから、消毒剤やうがい薬などのヨウ素を含んだ市販品は、『安定ヨ
ウ素剤』の代わりに飲んではいけません。また海藻等を食べても十分な効果は
ありません。
『安定ヨウ素剤』を医師が処方するものです。原子力災害などの緊急時に、
指定された避難所などで服用指示があった場合のみ、服用してください。
引用ここまで
原文は、「放射線医学総合研究所」http://www.nirs.go.jp/index.shtml の
「告知文」http://www.nirs.go.jp/data/youso-1.pdf です。
アクセスが急増したり万一記事削除されて読めなくなったときのため、ここにコピペ保存しています。
『ひなげし陽気』の中の
「「海藻は効かない」の嘘」
「本当にデマだったのか?」
の参考記事にさせていただきました。
ヨード131による甲状腺癌の治療とは…
引用ここから
■ヨード131による甲状腺癌の治療とは…
甲状腺乳頭がんまたは濾胞がんのリンパ節、肺、骨などへの転移に対して放射性ヨードを用いた治療を行います。ヨード-131という放射線を出す物質が入ったカプセルを内服すると甲状腺に取り込まれ、そこで放射線が放出されて甲状腺がん細胞を破壊します。治療を有効に行うために、甲状腺全摘手術を行った後、1ヶ月ほど前から甲状腺ホルモン剤の減量~休薬、および2週ほど前から海藻などヨードを含む食事の制限が必要となります。放射性ヨードの入ったカプセルを内服後、数日間は体内から多くの放射線が放出されている状態になりますので、専用の治療室に入っていただくことになり外出できません。副作用としては、嘔気、下痢、味覚の変化、唾液の減少などがみられることがありますが、外照射や抗がん剤治療に比べ副作用は少なくすみます。目標とする遠隔転移部位に放射性ヨードが取り込まれれば、6ヶ月~1年毎に同様の治療を行います
引用ここまで
※ 太字はとくに私の目に留まった部分。原文に太字表記はありません。
原文は、
放射線治療専門委員会【東北がんネットワーク】サイトより
> 東北地方の特殊放射線治療 > ヨード131による甲状腺癌の治療
http://www.id.yamagata-u.ac.jp/Radiology/tohoku-gannet/youdo131/youdo131.html
です。
アクセスが急増したり万一記事削除されて読めなくなったときのため、ここにコピペ保存しています。
『ひなげし陽気』の中の
「「海藻は効かない」の嘘」
「本当にデマだったのか?」
の参考記事にさせていただきました。
■ヨード131による甲状腺癌の治療とは…
甲状腺乳頭がんまたは濾胞がんのリンパ節、肺、骨などへの転移に対して放射性ヨードを用いた治療を行います。ヨード-131という放射線を出す物質が入ったカプセルを内服すると甲状腺に取り込まれ、そこで放射線が放出されて甲状腺がん細胞を破壊します。治療を有効に行うために、甲状腺全摘手術を行った後、1ヶ月ほど前から甲状腺ホルモン剤の減量~休薬、および2週ほど前から海藻などヨードを含む食事の制限が必要となります。放射性ヨードの入ったカプセルを内服後、数日間は体内から多くの放射線が放出されている状態になりますので、専用の治療室に入っていただくことになり外出できません。副作用としては、嘔気、下痢、味覚の変化、唾液の減少などがみられることがありますが、外照射や抗がん剤治療に比べ副作用は少なくすみます。目標とする遠隔転移部位に放射性ヨードが取り込まれれば、6ヶ月~1年毎に同様の治療を行います
引用ここまで
※ 太字はとくに私の目に留まった部分。原文に太字表記はありません。
原文は、
放射線治療専門委員会【東北がんネットワーク】サイトより
> 東北地方の特殊放射線治療 > ヨード131による甲状腺癌の治療
http://www.id.yamagata-u.ac.jp/Radiology/tohoku-gannet/youdo131/youdo131.html
です。
アクセスが急増したり万一記事削除されて読めなくなったときのため、ここにコピペ保存しています。
『ひなげし陽気』の中の
「「海藻は効かない」の嘘」
「本当にデマだったのか?」
の参考記事にさせていただきました。
コンブのだし ヨウ素剤のかわりに
引用ここから
2011年03月20日
ヨウ素剤(安定ヨウ素)の備えはしておいた方が良い。一般的に、健康に明らかな影響が出る被曝(ひばく)量は、およそ100ミリ・シーベルトと言われている。
大事故が起きた場合には現在の防災計画では対処しきれません。事故が起きたことをできるだけ早く知ることです。放射能雲が通過している時に、外にいることは危険です。家の中に入り窓を閉め空調を止め隙間に目貼りをして外気を遮断します。屋内にいても8枚くらい重ねた濡れたタオルをマスクにします。地下室があれば地下に集まった方がより被ばくを避けられます。雨や雪が降ると放射能汚染は高くなります。放射能が雨や雪にくっつきやすいからです。雨には濡れないこと、雪がついたら払うことが大切です。
空気中の放射線量が通常の約100倍の毎時5マイクロシーベルト(5μSv/h=0.005mSv/h)になった時に初めて、原子力施設から県や市に異常がおきたと通報する義務が生じます。それからさらに線量があがってゆき、平常時の1万倍(500μSv /h=0.5mSv/h)になった時に緊急事態宣言が出され、原子力災害現地対策本部がオフサイトセンター内に設置されます。
ヨウ素剤は事故が起きたと知ったらすぐに飲むのが効果的です。この時期にのめば甲状腺にたまる放射性ヨウ素の90%以上を抑えますが、放射性ヨウ素が摂取された後4 時間以内では抑制効果が50%に落ち、6 時間以降であれば効果はほとんどありません。
福島第1原発事故を受け、市内の一部が屋内退避エリアとなっている福島県いわき市が「万一に備え」、国の配布指示がない段階で安定ヨウ素剤の独自配布を実施している。対象は、「国の基準により40歳未満(妊婦は40歳以上でも配布)」。同市はサイトで「市民の不満に思う気持ちに応えた」としている。
安定ヨウ素剤は、予防的に服用すれば、体内被ばくによる甲状腺がんのリスクを低減するなどの効果が高い一方、服用量に注意が必要で「飲み方によっては危険」との指摘もある。
原子力災害対策特別法では、国の指示後に地方自治体が住民に配ることになっているが、今回いわき市は独自に配布しており、対象の「全15万人に配布している」と産経新聞が3月20日に報じている。備蓄していたものという。
一方、厚生労働省は3月18日、ヨウ素剤は医師らの立会いのもとで飲むようにと福島県や県内自治体に注意喚起した。
放射性ヨウ素は、呼吸したり、物を食べたりして体内に入ると喉の甲状腺に集まりやすく、大量に集まった場合は甲状腺ガンなどの障害をもたらす。がん発症の危険性は、赤ちゃんや十代までの子ども、妊娠・授乳中の女性で特に高い。安定性の(放射線を出さない)ヨウ素剤を服用することにより、素甲状腺を「健全なヨウ」で満たすことによって、放射性ヨウ素が甲状腺に取り込まれることを阻止することができる。
線量基準は5ミリ・シーベルトだが、緊急事態宣言時ではもっと線量があがっていると考えられるので、ヨウ素をのんでも間にあわない。
東北電力は13日、女川原子力発電所(宮城県女川町、石巻市)の敷地内の放射線監視装置で、原子力災害対策特別措置法で定められた通報義務のある基準値の約4倍に達する放射線量(1時間当たり21マイクロシーベルト)を検出。原子力安全・保安院は、東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)1号機で12日に発生した爆発事故で漏れた放射性物質が南風で約120キロ離れた女川原発周辺に運ばれた可能性が高いと推測している。
原子力施設に事故がおきた場合、いろいろな放射性物質が施設から放出されます。放射性ヨウ素もその中の一つですが、そのほとんどが放射性ヨウ素である。放出された放射性ヨウ素は、呼吸や食物とともに体の中に取り込まれ、甲状腺に集まります。そのため甲状腺癌の原因になるおそれがあります。これに対し、前もってヨウ素剤をんでおけば、放射性ヨウ素が甲状腺に集まることを防ぎ、尿や便から排出されて、発癌の危険性(リスク)を低減することが出来ます。
チェルノブイリ事故で甲状腺がんになったのは主に子供でしたから、子供には予測被ばく線量が低い場合でもヨウ素剤を与える方が望ましい。
ヨウ素剤(ヨウ化カリウム)は、いったん水に溶かしてしまうと不安定になります。水溶液の状態で長く保存することは出来ません。
現在日本に用意されているヨウ素剤は、ヨウ素量38mg、ヨウ化カリウム量50mgを含む丸薬1 種 なので、当面これを使用します。従って3 歳以上13 歳までは丸薬を1錠 (ヨウ素量38mg)、13 歳以上の場合は丸薬を2錠(ヨウ素量76mg)
ヨウ化カリウムの製剤で30mg以上服用すれば、放射性ヨウ素が甲状腺へ集まるのを93%抑制することができる。
40 歳以上にヨウ素剤を投与しないのは、放射性ヨウ素によって甲状腺がんの発生率が増加しないためと説明しています。ただし線量が5グレイを越えると予測されるときは放射線により甲状腺機能低下が起きるため40歳以上でも服用します。
ヨウ素を含むコンブについていえば、10x10cm(10g)のコンブでだしをとると、だしの中に約16mgのヨウ素が出てきま す。これを2 杯のめば30mgのヨウ素が体に入ります。問題はコンブの種類によって含まれているヨウ素の量が違うので だしにとれるヨウ素の量も多い少ないがあることです。乳幼児では一度に多くの水を飲めないので、ヨウドカリ剤を少量の水に溶かしてのませる必要があります
ヨウ素剤を服用させない方がよい人もいます。多量のヨウ素が甲状腺機能を抑えて甲状腺機能低下症になることです。あるいは逆に甲状腺機能亢進症をおこすことです。これはヨード不足の地域で見られることで、ヨウ素を充分にとっている日本人にはほとんど見られません。稀に小児期に海藻類(コンブ・ワカメ)を摂りすぎても甲状腺の病気になるようだ(甲状腺肥大)。体質でも違う。本来ヨウ素というものは人間の生命にとって無くてはならない甲状腺ホルモンを作るために必須の元素です。生体にヨウ素に対する拒否反応がある方が生命にとって危険であると考えられます。
ヨウ素過敏症(ヨウ素を含む造影剤過敏症、低補体性血管炎、ジューリング疱疹状皮膚炎、甲状腺機能異常症等です。
日本ではヨウ素剤は医師の処方箋がないと買うことが出来ないため、自己判断で長期間連続服用すると、甲状腺機能亢進症や、甲状腺機能低下症などを引き起こすおそれがあります。
引用ここまで
※ 太字はとくに私の目に留まった部分。原文に太字表記はありません。
原文は、『でんきやかん』2011年03月20日付けの記事
http://plaza.rakuten.co.jp/denkiyakan/diary/201103200000/
です。
アクセスが急増したり万一記事削除されて読めなくなったときのため、ここにコピペ保存しています。
『ひなげし陽気』の中の「「海藻は効かない」の嘘」の参考記事にさせていただきました。
2011年03月20日
ヨウ素剤(安定ヨウ素)の備えはしておいた方が良い。一般的に、健康に明らかな影響が出る被曝(ひばく)量は、およそ100ミリ・シーベルトと言われている。
大事故が起きた場合には現在の防災計画では対処しきれません。事故が起きたことをできるだけ早く知ることです。放射能雲が通過している時に、外にいることは危険です。家の中に入り窓を閉め空調を止め隙間に目貼りをして外気を遮断します。屋内にいても8枚くらい重ねた濡れたタオルをマスクにします。地下室があれば地下に集まった方がより被ばくを避けられます。雨や雪が降ると放射能汚染は高くなります。放射能が雨や雪にくっつきやすいからです。雨には濡れないこと、雪がついたら払うことが大切です。
空気中の放射線量が通常の約100倍の毎時5マイクロシーベルト(5μSv/h=0.005mSv/h)になった時に初めて、原子力施設から県や市に異常がおきたと通報する義務が生じます。それからさらに線量があがってゆき、平常時の1万倍(500μSv /h=0.5mSv/h)になった時に緊急事態宣言が出され、原子力災害現地対策本部がオフサイトセンター内に設置されます。
ヨウ素剤は事故が起きたと知ったらすぐに飲むのが効果的です。この時期にのめば甲状腺にたまる放射性ヨウ素の90%以上を抑えますが、放射性ヨウ素が摂取された後4 時間以内では抑制効果が50%に落ち、6 時間以降であれば効果はほとんどありません。
福島第1原発事故を受け、市内の一部が屋内退避エリアとなっている福島県いわき市が「万一に備え」、国の配布指示がない段階で安定ヨウ素剤の独自配布を実施している。対象は、「国の基準により40歳未満(妊婦は40歳以上でも配布)」。同市はサイトで「市民の不満に思う気持ちに応えた」としている。
安定ヨウ素剤は、予防的に服用すれば、体内被ばくによる甲状腺がんのリスクを低減するなどの効果が高い一方、服用量に注意が必要で「飲み方によっては危険」との指摘もある。
原子力災害対策特別法では、国の指示後に地方自治体が住民に配ることになっているが、今回いわき市は独自に配布しており、対象の「全15万人に配布している」と産経新聞が3月20日に報じている。備蓄していたものという。
一方、厚生労働省は3月18日、ヨウ素剤は医師らの立会いのもとで飲むようにと福島県や県内自治体に注意喚起した。
放射性ヨウ素は、呼吸したり、物を食べたりして体内に入ると喉の甲状腺に集まりやすく、大量に集まった場合は甲状腺ガンなどの障害をもたらす。がん発症の危険性は、赤ちゃんや十代までの子ども、妊娠・授乳中の女性で特に高い。安定性の(放射線を出さない)ヨウ素剤を服用することにより、素甲状腺を「健全なヨウ」で満たすことによって、放射性ヨウ素が甲状腺に取り込まれることを阻止することができる。
線量基準は5ミリ・シーベルトだが、緊急事態宣言時ではもっと線量があがっていると考えられるので、ヨウ素をのんでも間にあわない。
東北電力は13日、女川原子力発電所(宮城県女川町、石巻市)の敷地内の放射線監視装置で、原子力災害対策特別措置法で定められた通報義務のある基準値の約4倍に達する放射線量(1時間当たり21マイクロシーベルト)を検出。原子力安全・保安院は、東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)1号機で12日に発生した爆発事故で漏れた放射性物質が南風で約120キロ離れた女川原発周辺に運ばれた可能性が高いと推測している。
原子力施設に事故がおきた場合、いろいろな放射性物質が施設から放出されます。放射性ヨウ素もその中の一つですが、そのほとんどが放射性ヨウ素である。放出された放射性ヨウ素は、呼吸や食物とともに体の中に取り込まれ、甲状腺に集まります。そのため甲状腺癌の原因になるおそれがあります。これに対し、前もってヨウ素剤をんでおけば、放射性ヨウ素が甲状腺に集まることを防ぎ、尿や便から排出されて、発癌の危険性(リスク)を低減することが出来ます。
チェルノブイリ事故で甲状腺がんになったのは主に子供でしたから、子供には予測被ばく線量が低い場合でもヨウ素剤を与える方が望ましい。
ヨウ素剤(ヨウ化カリウム)は、いったん水に溶かしてしまうと不安定になります。水溶液の状態で長く保存することは出来ません。
現在日本に用意されているヨウ素剤は、ヨウ素量38mg、ヨウ化カリウム量50mgを含む丸薬1 種 なので、当面これを使用します。従って3 歳以上13 歳までは丸薬を1錠 (ヨウ素量38mg)、13 歳以上の場合は丸薬を2錠(ヨウ素量76mg)
ヨウ化カリウムの製剤で30mg以上服用すれば、放射性ヨウ素が甲状腺へ集まるのを93%抑制することができる。
40 歳以上にヨウ素剤を投与しないのは、放射性ヨウ素によって甲状腺がんの発生率が増加しないためと説明しています。ただし線量が5グレイを越えると予測されるときは放射線により甲状腺機能低下が起きるため40歳以上でも服用します。
ヨウ素を含むコンブについていえば、10x10cm(10g)のコンブでだしをとると、だしの中に約16mgのヨウ素が出てきま す。これを2 杯のめば30mgのヨウ素が体に入ります。問題はコンブの種類によって含まれているヨウ素の量が違うので だしにとれるヨウ素の量も多い少ないがあることです。乳幼児では一度に多くの水を飲めないので、ヨウドカリ剤を少量の水に溶かしてのませる必要があります
ヨウ素剤を服用させない方がよい人もいます。多量のヨウ素が甲状腺機能を抑えて甲状腺機能低下症になることです。あるいは逆に甲状腺機能亢進症をおこすことです。これはヨード不足の地域で見られることで、ヨウ素を充分にとっている日本人にはほとんど見られません。稀に小児期に海藻類(コンブ・ワカメ)を摂りすぎても甲状腺の病気になるようだ(甲状腺肥大)。体質でも違う。本来ヨウ素というものは人間の生命にとって無くてはならない甲状腺ホルモンを作るために必須の元素です。生体にヨウ素に対する拒否反応がある方が生命にとって危険であると考えられます。
ヨウ素過敏症(ヨウ素を含む造影剤過敏症、低補体性血管炎、ジューリング疱疹状皮膚炎、甲状腺機能異常症等です。
日本ではヨウ素剤は医師の処方箋がないと買うことが出来ないため、自己判断で長期間連続服用すると、甲状腺機能亢進症や、甲状腺機能低下症などを引き起こすおそれがあります。
引用ここまで
※ 太字はとくに私の目に留まった部分。原文に太字表記はありません。
原文は、『でんきやかん』2011年03月20日付けの記事
http://plaza.rakuten.co.jp/denkiyakan/diary/201103200000/
です。
アクセスが急増したり万一記事削除されて読めなくなったときのため、ここにコピペ保存しています。
『ひなげし陽気』の中の「「海藻は効かない」の嘘」の参考記事にさせていただきました。
ヨウ素剤 服用量
引用ここから
いまヨウ素剤が欲しいひとへ
国の定める服用量やヨウ素剤の副作用に不安があることから、ヨウ素剤は購入せず、日頃からとろろ昆布やワカメを多く含むものをたべることで甲状腺のヨウ素備蓄量を増やし、原発事故の際の放射性ヨウ素の吸収を減らそうとしているひともいます。(ヨウ素は海藻類に多く含まれています。藻塩もいいです。おいしくて安全なものをたべようの塩に案内があります。)
引用ここまで
原文は、『原子力防災』サイトの
「いまヨウ素剤が欲しいひとへ」
http://www.geocities.jp/alfalfaljp/begin/began/genpatu/yosozai.html
です。
アクセスが急増したり万一記事削除されて読めなくなったときのため、ここにコピペ保存しています。
『ひなげし陽気』の中の「「海藻は効かない」の嘘」の参考記事にさせていただきました。
いまヨウ素剤が欲しいひとへ
(安定剤ヨウ素剤取り扱いマニュアル参照)
http://www.remnet.jp/lecture/b03_03/index.html
平成15年3月から、国(財団法人原子力安全研究協会)の定めたヨウ素剤の服用量が、WHOの勧告に準じたものに変わりました。乳幼児は丸薬ではなく内服液です。13歳以上の服用量が少ないのは、日本人は日頃から海藻などからヨウ素(=ヨード)を取っているからだそうです。服用も1回のみになりました(改定前は1~2週間連続服用)が、これは速やかな退避が可能で「遅くとも事故の翌日には放射能被曝の恐れのない場所に移動している」ことが前提になっています。国は「ヨウ素剤には副作用があるため医師の指導のもとで服用を」と指導しています。国の指導に従うか、今の原子力防災体制では各家庭へのヨウ素剤の速やかな配布や全住民の速やかな広域避難は不可能と家庭で備蓄するか、副作用と甲状腺ガンの危険性を個々人が判断して選択することになるでしょう。また、国は40歳以上は性別にかかわらず、甲状腺ガンになる危険性よりも甲状腺の機能が衰えて副作用が起きる危険性の方が高いとして服用を中止しましたが、これに関しても「個人差や性差(女性の方が甲状腺のガンになりやすい)を考慮していない」の反対意見があります。http://www.remnet.jp/lecture/b03_03/index.html
国の定める服用量やヨウ素剤の副作用に不安があることから、ヨウ素剤は購入せず、日頃からとろろ昆布やワカメを多く含むものをたべることで甲状腺のヨウ素備蓄量を増やし、原発事故の際の放射性ヨウ素の吸収を減らそうとしているひともいます。(ヨウ素は海藻類に多く含まれています。藻塩もいいです。おいしくて安全なものをたべようの塩に案内があります。)
副作用に関しては三牧ファミリー薬局 http://www.e-tyozai.com/ki.htmlや
原子力百科事典 ATOMICA http://www-atm.jst.go.jp/atomica/09030305_1.htmlの記載参照。
原子力百科事典 ATOMICA http://www-atm.jst.go.jp/atomica/09030305_1.htmlの記載参照。
ヨウ化カリウムの服用量は
( )内の数字はヨウ素量
| 新生児 | 3歳未満 | 13歳未満 | 40歳未満 | 40歳以上 | ||
| WHO 勧告 | 必要量 | 16.3(12.4)mg | 32.5(24.7)mg | 65(50)mg | 130(100)mg | 130(100)mg |
| ヨウ素剤で | 0.3錠 | 0.7錠 | 1.3錠 | 2.6錠 | 2.6錠 | |
| 改定後 | 必要量 | 16.3(12.4)mg | 32.5(24.7)mg | 50(38)mg | 100(76)mg | 服用の必要なし |
| ヨウ素剤で | 0.3錠 | 0.7錠 | 1錠 | 2錠 | ||
| 改定前 | 必要量 | 50(38)mg | 100(76)mg | 100(76)mg | 100(76)mg | 100(76)mg |
| ヨウ素剤で | 1錠 | 2錠 | 2錠 | 2錠 | 2錠 | |
引用ここまで
原文は、『原子力防災』サイトの
「いまヨウ素剤が欲しいひとへ」
http://www.geocities.jp/alfalfaljp/begin/began/genpatu/yosozai.html
です。
アクセスが急増したり万一記事削除されて読めなくなったときのため、ここにコピペ保存しています。
『ひなげし陽気』の中の「「海藻は効かない」の嘘」の参考記事にさせていただきました。
原子力災害時の放射線防護策としてのヨウ素剤予防服用の実際
引用ここから
「原子力災害時の放射線防護策としてのヨウ素剤予防服用の実際」
1.序
原子力発電所の事故の際の安定ヨウ素剤服用については、これまで公的な指針が存在しなかったが、平成13年から、原子力安全委員会原子力施設等防災専門部会被ばく医療分科会では、ヨウ素剤検討会を設け、山下俊一長崎大学教授を中心に精力的な議論を積み重ねてきた。そこで得られた結論は、これまで未解決であった諸問題点に答えを出す形で、平成14年4月に報告書「原子力災害時における安定ヨウ素剤予防服用の考え方について」としてまとめられ、以後「原子力施設等の防災対策について」(防災指針)等に取り入れられてきている。今後は、それらの内容に沿って安定ヨウ素剤服用に係わる諸条件が整えられてゆくものと予想される。
2.国際機関等の基準
安定ヨウ素剤服用の決定の判断は、小児の甲状腺被ばく線量に基づいて行うのが、線量計算上の安全マージンを確保する上でも、また、甲状腺内部被ばくによる甲状腺癌発症の大部分を占める小児を守るという立場からも適当である。ある対策を発動する拠となる値を介入レベルと呼んでいるが、安定ヨウ素剤服用に係わる介入レベルについては、国際機関の間でさえも一致しておらず、この問題が抱える複雑さを象徴している。IAEAは、主として実効性を確保する理由から、性別、年齢にかかわらず、甲状腺の回避線量100 mGyを推奨している。回避線量とは、ある防護対策について、それを行った場合の被ばく線量から、それを行わなかった場合の被ばく線量を差し引いた値であり、その対策がもたらす効果と言い換えることもできる。一方、WHOは、1999年に出したガイドラインのなかで、チェルノブイリ事故後、甲状腺癌の増加が圧倒的に小児に多いことを重視し、また小児では安定ヨウ素剤による重篤な副作用が報告されていないことから、安定ヨウ素剤使用によるリスクとベネフィットが釣り合う(安定ヨウ素剤服用が正当化される)のは非常に低い甲状腺線量においてであるとした上で、年齢によって異なる基準を提案している。すなわち 18才以下の者および妊婦、授乳婦について回避線量が10 mGy、それを越えて40才までは100 mGy、41才以上では発がんリスクの増加がないので確定的影響だけを防げばよいとの観点から5 Gyである。
3.日本における安定ヨウ素剤服用の指標
ヨウ素剤検討会では、上記のような世界の動きを勘案した上で、我が国の事情を織り込んだ介入レベルを提案する必要があった。日本では、原子力災害が発生すると、その地域での気象条件、放射性物質の放出予想量などをもとに、SPEEDIという計算システムを用いて、実際に放射性物質が環境中へ放出される以前に、地域住民の被ばく線量を予想することができる。ある防護対策を取るべきか否か、どの地域にどのような対策を取るかといったことが決定される際は、この予想が基礎となる。従って、放射性物質が環境中へ放出される以前に対策を講じることにより、実際の被ばく線量は、予想されたものより大幅に少なくなるはずである。この事情を勘案し、また安定ヨウ素剤服用に伴うリスクとベネフィットの釣り合いをも計算した上で、検討会では、小児甲状腺の予想される等価線量が100 mSvに達するときに安定ヨウ素剤を服用することにより、実際の小児における甲状腺の被ばくをこれよりもずっと少なくするのが適当であるという結論に達した。実際にはSPEEDIのデータとして表された予想線量をそのまま用いるのではなく、事故原因の復旧見通し、気象条件の変化の可能性、他に取り得る防護対策の実効性等の要素を充分に考えた上で、安全サイドに立った判断をする必要がある。そこで、100 mSvという値が一人歩きすることの無いように、あえて介入レベルという言葉を用いずに、安定ヨウ素剤予防服用に係る防護対策の「指標」とこれを呼ぶことにした。
4.安定ヨウ素剤
報告書の中では安定ヨウ素剤としてはヨウ化カリウム剤を用いることを明確化した。ところで、ヨウ化カリウム剤は医薬品であるので、処方、保管、適応、禁忌対象などについての制約がある。今回、安定ヨウ素剤については、緊急事態に対応するための、いわば防災資機材として使用することとし、考え方の整理を行った。すなわち、医師の処方箋を介さずに服用し、服用方法についても、原子力災害時のために最適化することができるようになった。
5.服用対象
40才以上では甲状腺被ばくによる甲状腺癌発症のリスク増加が見られなくなること、一方において、安定ヨウ素剤による副作用のリスクが加齢に伴って増加することを考慮し、原子力災害時に安定ヨウ素剤を服用するのは、40才未満の者とした。ただし事故の復旧にあたるような一部の防災関係者についてはこの限りではない。 服用してはいけない者としては、以下を挙げた。
1. ヨウ素過敏症
2. 造影剤過敏症:ヨウ素は人体に必須の元素であり、理論的には過敏症が存在するとは
考えにくいが、ヨウ素「剤」に対する過敏症は希に存在する。また、造影剤過敏症の
中には、ヨウ素過敏症が含まれていると考えられている。これらの既往がある場合、
安定ヨウ素剤を服用してはならない。
3. 低補体性血管炎
4. ジューリング疱疹状皮膚炎:これらの疾患も、ヨウ化カリウムに対する過敏症を合併
することが知られているため、既往がある者および治療中の者は安定ヨウ素剤を服用
してはならない。 ただしこれらの疾患は我が国では希である。
医薬品としてのヨウ化カリウムの投与禁忌対象である肺結核は、服用禁忌とする根拠が弱く、また以下に記すような服用方法では副作用が生じるリスクは無いと考えられるため、服用するものとした。
6.服用量
大量の安定ヨウ素剤を服用すると、甲状腺機能が一時的に抑制される。近年、出生前後の甲状腺機能低下症が、その後の精神的発達に悪影響を及ぼすことが知られるようになった。従って、新生児に安定ヨウ素剤を服用させる場合、その用量を最適化する必要がある。WHOのガイドラインは、この観点から、年齢に応じた用量を推奨している。ヨウ素剤検討会では、基本的にこのガイドラインを踏襲した(表)。ただし、我が国で既に用いられているヨウ化カリウム丸(50 mg)が、ヨウ素を38 mg含んでいること、このヨウ化カリウム丸を使用することが実効面で極めて便利であることを考慮し、3歳以上13才未満では38 mg、13歳以上40才未満では76 mg服用することにした。当然、安定ヨウ素剤としての効果は、この服用量でも充分であることが知られている。安定ヨウ素剤を服用した新生児、あるいは出産直前の妊婦が服用した場合には出生した児については、甲状腺機能に異常が生じないかどうかモニターし、速やかに必要な処置を行う必要がある。
7.服用方法
我が国では、原子力災害時には、予想される被ばく線量に応じて避難等の対策が取られることになっているので、安定ヨウ素剤服用についてもその仕組みの中で考える必要がある。このため、服用をより確実にするために、発災時に住民が集合した場所で服用することにした。服用回数についても、原則として1回とし、2回目が必要になるような状況では避難等を優先させることにした。
日本で手に入るヨウ化カリウム丸は、極めて堅く、水につけておいても外観上は溶けないので、6才以下の者については、これを用いることは難しい。そこで、ヨウ化カリウム粉末を水溶液にしたうえで、正確な量を服用させるのが現実的である。7歳以上であっても、丸薬が服用できないものについては、同様に対応する必要がある。
8.実効性確保に向けて
安定ヨウ素剤の服用を実効的なものにするためには、まだ幾つもの課題がある。住民への有効な広報の方法、水薬の調製方法を含む簡便かつ正確な服用方法、それに必要な要員の配備、服用したことの確認、副作用のモニター等について、現場があまり混乱しないように、その基本的な部分については標準化してゆくべきであろう。現場では、職種に応じた簡便なマニュアルや、住民説明のための資料が必要である。さらに、現行の防災指針にある、屋内退避、避難等、他の防護措置と安定ヨウ素剤服用をどのように組み合わせるかは重要な課題である。今後、これらの課題を逐一解決して、原子力災害時に住民が適切に防護されるようにしてゆく必要がある。
引用ここまで
原文は、緊急被ばく医療研修のホームページ > フォーラム・研修会 > 全国拡大フォーラム
> 平成14年度(第6回) > 「原子力災害時の放射線防護策としてのヨウ素剤予防服用の実際」
http://www.remnet.jp/kakudai/06/keylec.html
です。
アクセスが急増したり万一記事削除されて読めなくなったときのため、ここにコピペ保存しています。
『ひなげし陽気』の中の「「海藻は効かない」の嘘」の参考記事にさせていただきました。
「原子力災害時の放射線防護策としてのヨウ素剤予防服用の実際」
1.序
原子力発電所の事故の際の安定ヨウ素剤服用については、これまで公的な指針が存在しなかったが、平成13年から、原子力安全委員会原子力施設等防災専門部会被ばく医療分科会では、ヨウ素剤検討会を設け、山下俊一長崎大学教授を中心に精力的な議論を積み重ねてきた。そこで得られた結論は、これまで未解決であった諸問題点に答えを出す形で、平成14年4月に報告書「原子力災害時における安定ヨウ素剤予防服用の考え方について」としてまとめられ、以後「原子力施設等の防災対策について」(防災指針)等に取り入れられてきている。今後は、それらの内容に沿って安定ヨウ素剤服用に係わる諸条件が整えられてゆくものと予想される。
2.国際機関等の基準
安定ヨウ素剤服用の決定の判断は、小児の甲状腺被ばく線量に基づいて行うのが、線量計算上の安全マージンを確保する上でも、また、甲状腺内部被ばくによる甲状腺癌発症の大部分を占める小児を守るという立場からも適当である。ある対策を発動する拠となる値を介入レベルと呼んでいるが、安定ヨウ素剤服用に係わる介入レベルについては、国際機関の間でさえも一致しておらず、この問題が抱える複雑さを象徴している。IAEAは、主として実効性を確保する理由から、性別、年齢にかかわらず、甲状腺の回避線量100 mGyを推奨している。回避線量とは、ある防護対策について、それを行った場合の被ばく線量から、それを行わなかった場合の被ばく線量を差し引いた値であり、その対策がもたらす効果と言い換えることもできる。一方、WHOは、1999年に出したガイドラインのなかで、チェルノブイリ事故後、甲状腺癌の増加が圧倒的に小児に多いことを重視し、また小児では安定ヨウ素剤による重篤な副作用が報告されていないことから、安定ヨウ素剤使用によるリスクとベネフィットが釣り合う(安定ヨウ素剤服用が正当化される)のは非常に低い甲状腺線量においてであるとした上で、年齢によって異なる基準を提案している。すなわち 18才以下の者および妊婦、授乳婦について回避線量が10 mGy、それを越えて40才までは100 mGy、41才以上では発がんリスクの増加がないので確定的影響だけを防げばよいとの観点から5 Gyである。
3.日本における安定ヨウ素剤服用の指標
ヨウ素剤検討会では、上記のような世界の動きを勘案した上で、我が国の事情を織り込んだ介入レベルを提案する必要があった。日本では、原子力災害が発生すると、その地域での気象条件、放射性物質の放出予想量などをもとに、SPEEDIという計算システムを用いて、実際に放射性物質が環境中へ放出される以前に、地域住民の被ばく線量を予想することができる。ある防護対策を取るべきか否か、どの地域にどのような対策を取るかといったことが決定される際は、この予想が基礎となる。従って、放射性物質が環境中へ放出される以前に対策を講じることにより、実際の被ばく線量は、予想されたものより大幅に少なくなるはずである。この事情を勘案し、また安定ヨウ素剤服用に伴うリスクとベネフィットの釣り合いをも計算した上で、検討会では、小児甲状腺の予想される等価線量が100 mSvに達するときに安定ヨウ素剤を服用することにより、実際の小児における甲状腺の被ばくをこれよりもずっと少なくするのが適当であるという結論に達した。実際にはSPEEDIのデータとして表された予想線量をそのまま用いるのではなく、事故原因の復旧見通し、気象条件の変化の可能性、他に取り得る防護対策の実効性等の要素を充分に考えた上で、安全サイドに立った判断をする必要がある。そこで、100 mSvという値が一人歩きすることの無いように、あえて介入レベルという言葉を用いずに、安定ヨウ素剤予防服用に係る防護対策の「指標」とこれを呼ぶことにした。
4.安定ヨウ素剤
報告書の中では安定ヨウ素剤としてはヨウ化カリウム剤を用いることを明確化した。ところで、ヨウ化カリウム剤は医薬品であるので、処方、保管、適応、禁忌対象などについての制約がある。今回、安定ヨウ素剤については、緊急事態に対応するための、いわば防災資機材として使用することとし、考え方の整理を行った。すなわち、医師の処方箋を介さずに服用し、服用方法についても、原子力災害時のために最適化することができるようになった。
5.服用対象
40才以上では甲状腺被ばくによる甲状腺癌発症のリスク増加が見られなくなること、一方において、安定ヨウ素剤による副作用のリスクが加齢に伴って増加することを考慮し、原子力災害時に安定ヨウ素剤を服用するのは、40才未満の者とした。ただし事故の復旧にあたるような一部の防災関係者についてはこの限りではない。 服用してはいけない者としては、以下を挙げた。
1. ヨウ素過敏症
2. 造影剤過敏症:ヨウ素は人体に必須の元素であり、理論的には過敏症が存在するとは
考えにくいが、ヨウ素「剤」に対する過敏症は希に存在する。また、造影剤過敏症の
中には、ヨウ素過敏症が含まれていると考えられている。これらの既往がある場合、
安定ヨウ素剤を服用してはならない。
3. 低補体性血管炎
4. ジューリング疱疹状皮膚炎:これらの疾患も、ヨウ化カリウムに対する過敏症を合併
することが知られているため、既往がある者および治療中の者は安定ヨウ素剤を服用
してはならない。 ただしこれらの疾患は我が国では希である。
医薬品としてのヨウ化カリウムの投与禁忌対象である肺結核は、服用禁忌とする根拠が弱く、また以下に記すような服用方法では副作用が生じるリスクは無いと考えられるため、服用するものとした。
6.服用量
大量の安定ヨウ素剤を服用すると、甲状腺機能が一時的に抑制される。近年、出生前後の甲状腺機能低下症が、その後の精神的発達に悪影響を及ぼすことが知られるようになった。従って、新生児に安定ヨウ素剤を服用させる場合、その用量を最適化する必要がある。WHOのガイドラインは、この観点から、年齢に応じた用量を推奨している。ヨウ素剤検討会では、基本的にこのガイドラインを踏襲した(表)。ただし、我が国で既に用いられているヨウ化カリウム丸(50 mg)が、ヨウ素を38 mg含んでいること、このヨウ化カリウム丸を使用することが実効面で極めて便利であることを考慮し、3歳以上13才未満では38 mg、13歳以上40才未満では76 mg服用することにした。当然、安定ヨウ素剤としての効果は、この服用量でも充分であることが知られている。安定ヨウ素剤を服用した新生児、あるいは出産直前の妊婦が服用した場合には出生した児については、甲状腺機能に異常が生じないかどうかモニターし、速やかに必要な処置を行う必要がある。
7.服用方法
我が国では、原子力災害時には、予想される被ばく線量に応じて避難等の対策が取られることになっているので、安定ヨウ素剤服用についてもその仕組みの中で考える必要がある。このため、服用をより確実にするために、発災時に住民が集合した場所で服用することにした。服用回数についても、原則として1回とし、2回目が必要になるような状況では避難等を優先させることにした。
日本で手に入るヨウ化カリウム丸は、極めて堅く、水につけておいても外観上は溶けないので、6才以下の者については、これを用いることは難しい。そこで、ヨウ化カリウム粉末を水溶液にしたうえで、正確な量を服用させるのが現実的である。7歳以上であっても、丸薬が服用できないものについては、同様に対応する必要がある。
8.実効性確保に向けて
安定ヨウ素剤の服用を実効的なものにするためには、まだ幾つもの課題がある。住民への有効な広報の方法、水薬の調製方法を含む簡便かつ正確な服用方法、それに必要な要員の配備、服用したことの確認、副作用のモニター等について、現場があまり混乱しないように、その基本的な部分については標準化してゆくべきであろう。現場では、職種に応じた簡便なマニュアルや、住民説明のための資料が必要である。さらに、現行の防災指針にある、屋内退避、避難等、他の防護措置と安定ヨウ素剤服用をどのように組み合わせるかは重要な課題である。今後、これらの課題を逐一解決して、原子力災害時に住民が適切に防護されるようにしてゆく必要がある。
表 安定要素剤服用量
| 年齢 | 日本 | WHOガイドライン |
| 新生児 | 12.5mg | 12.5mg |
| ~3才未満 | 25mg | 25mg |
| ~13才未満 | 38mg | 50mg |
| ~40才未満 | 76mg | 100mg |
| 40歳以上 | 不要 | (確定的影響防止目的には100mg) |
引用ここまで
原文は、緊急被ばく医療研修のホームページ > フォーラム・研修会 > 全国拡大フォーラム
> 平成14年度(第6回) > 「原子力災害時の放射線防護策としてのヨウ素剤予防服用の実際」
http://www.remnet.jp/kakudai/06/keylec.html
です。
アクセスが急増したり万一記事削除されて読めなくなったときのため、ここにコピペ保存しています。
『ひなげし陽気』の中の「「海藻は効かない」の嘘」の参考記事にさせていただきました。
ワカメやとろろ昆布 ほどほどがいい
引用ここから
原発事故19
もともと日本人はワカメなどの海藻を食べているため、それらに含まれるヨウ素はおおむね足りている人が多い。
なので、あわててワカメやとろろ昆布を大量に食べる必要はない。
小児甲状腺がんになる可能性の高い子どもや若い人には海藻を食べさせたいが、その場合でも大量に食べる必要はない。
むしろ、まれではあるが、ヨウ素の大量摂取で甲状腺機能障害を起こす可能性もある。
つまりは、ほどほどがいい。
ふだんの生活のなかで、ちょっと意識する程度でよいのだ。
ワカメやとろろ昆布を買い占めたり、という行動は賢くない。
いつもほかの人のことも考える余裕がほしい。(15日 17.30)
引用ここまで
原文は、鎌田實公式ブログ 八ヶ岳山麓日記 2011年3月15日付の
「原発事故19」
http://kamata-minoru.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/19-3319.html
です。
アクセスが急増したり万一記事削除されて読めなくなったときのため、ここにコピペ保存しています。
『ひなげし陽気』の中の「「海藻は効かない」の嘘」の参考記事にさせていただきました。
原発事故19
もともと日本人はワカメなどの海藻を食べているため、それらに含まれるヨウ素はおおむね足りている人が多い。
なので、あわててワカメやとろろ昆布を大量に食べる必要はない。
小児甲状腺がんになる可能性の高い子どもや若い人には海藻を食べさせたいが、その場合でも大量に食べる必要はない。
むしろ、まれではあるが、ヨウ素の大量摂取で甲状腺機能障害を起こす可能性もある。
つまりは、ほどほどがいい。
ふだんの生活のなかで、ちょっと意識する程度でよいのだ。
ワカメやとろろ昆布を買い占めたり、という行動は賢くない。
いつもほかの人のことも考える余裕がほしい。(15日 17.30)
引用ここまで
原文は、鎌田實公式ブログ 八ヶ岳山麓日記 2011年3月15日付の
「原発事故19」
http://kamata-minoru.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/19-3319.html
です。
アクセスが急増したり万一記事削除されて読めなくなったときのため、ここにコピペ保存しています。
『ひなげし陽気』の中の「「海藻は効かない」の嘘」の参考記事にさせていただきました。
2011年3月23日水曜日
ベラルーシにおけるチェルノブイリ原発事故後の 小児甲状腺ガンの現状
引用ここから
ベラルーシにおけるチェルノブイリ原発事故後の
小児甲状腺ガンの現状
菅谷 昭,ユーリ・E・デミチク,エフゲニー・P・デミチク
国立甲状腺ガンセンター(ベラルーシ)
はじめに
1996年4月,オーストリアのウィーンにおいてIAEA(国際原子力機関),WHO(世界保健機関),EU(欧州連合)の3者による合同国際会議,「チェルノブイリ事故から10年」が開催され,その時の総括として,現時点でこの事故と因果関係が明らかであると特定される健康障害は,小児の甲状腺ガンのみであると報告された1.一方,白血病やその他の疾病については,今後の経過をみないかぎり科学的に明確な結論をだすことはまだ時期尚早と述べている.
1990年以降,ベラルーシ,ウクライナ,ロシアのCIS3カ国における小児甲状腺ガンの著しい増加は共通の現象として確認されている.ちなみに,1995年末までに,この3ヶ国で約800名の小児が甲状腺ガンの治療を受け,そのうちの半数以上はベラルーシ共和国で発見され,外科治療が実施されている.さらにこの総括報告書には,1986年の事故当時15歳未満の小児から,科学的根拠の裏付けは乏しいものの,今後数1000人の甲状腺ガンの発生が予測されると記載されている.もしこれが事実であるとするならば,長期的かつ用意周到な対策を早急に立案し,その準備を講じておかないと,高度の汚染を被った国々では,近い将来,人類史上に類を見ない大きな禍根を残すことになりかねないであろう.
本稿では,ベラルーシ共和国における小児甲状腺ガンの実態に関する概略について述べる.チェルノブイリ事故後,甲状腺ガンが急激に増加をはじめると,ベラルーシ政府は,甲状腺ガン専門の診療・研究機関として,1990年保健省の管轄下に国立甲状腺ガンセンターを設立し,その責任者に,長年にわたりベラルーシにおける甲状腺疾患治療の第一人者として活躍してきた,ミンスク医科大学腫瘍学講座のデミチク教授を任命した.そして,ベラルーシ国内における小児甲状腺ガンの外科治療は,原則としてすべてセンターで実施されることが取り決められた.本稿の資料は,ベラルーシ国立甲状腺ガンセンターで手術を施行し,病理組織学的に甲状腺ガンと最終診断された症例に基づいて作成されたものである.
小児甲状腺ガンの現状
ベラルーシ全土における小児甲状腺ガンの患者数は表1に示す通りである.すなわち,事故前11年間(1975~1985)ではわずか7名であった.しかし,事故後の11年間(1986~1996)では508名と著明に増加し,それは事故前に比べ72倍にも達している.一方,成人についてみると,前者では1342名,後者では4006名と約3倍に増加している.しかしこの場合には,診断技術の向上や検診機会の増加といった「見せかけ」の要因を考えると,必ずしも事故による被曝にともなう増加とは言えず,今後のさらに詳しい追跡調査を継続する必要がある.

また,小児甲状腺ガン患者508名の誕生日を,チェルノブイリ事故を中心に3群に分類すると,事故前誕生例は497名(97.8%),事故当時誕生例は6名(1.2%),事故後誕生例は5名(1.0%)と,ほぼすべての小児が事故前に生まれていることが明らかとなった.さらに,1995年までの患者420名を基に,子供たち(手術時に15歳未満)の事故当時の年齢分布をみると,0~4歳が66.2%,5~9歳が31.4%,10~14歳が2.4%と,半数以上の患者が乳幼児期に区分される極めて若年齢の小児であった(表2,図2).ただし,事故後に生まれた4名は除外してある.

次に,ベラルーシ共和国における小児甲状腺ガンの発生頻度についてみると,事故前は小児10万人あたり年間0.1件と,世界のそれとほぼ類似の値を示していた.しかし,90年1.2件,92年2.8件,94年3.5件,95年4.0件,96年3.8件と明らかに上昇していることが判明した.そこで,これらの年度別発生頻度を,高汚染州であるゴメリ州に限定してみると,90年3.6件,91年11.3件,95年13.4件,96年12.0件と,91年以降は世界的平均の100倍以上にも達している.またブレスト州でも,96年は7.3件であった.これは極めて異常な事態と言わざるを得ない.一方,非常に軽度の汚染州であるビテプスク州では93年以降0件のままである.
ここに示した幾つかの臨床科学的データは,ベラルーシ共和国で急増する小児甲状腺ガンが,チェルノブイリ原発事故による放射能汚染によって誘発された可能性を強く示唆している2.なかでも,事故によって大量に放出された,ヨウ素131(半減期8日)などの放射性ヨウ素による甲状腺の被曝が最大の要因であろう.甲状腺では,ヨウ素を原料として甲状腺ホルモンの合成が行われるため,体内に摂取された放射性ヨウ素のほとんどすべては甲状腺に集まる.甲状腺に取り込まれた放射性ヨウ素による,局所的で集中的な事故当時の内部被曝の結果が,現在甲状腺ガンとなって現われていると考えるのが最も論理的である3,4.事故後に生まれ,ヨウ素被曝を受けていない子供たちに甲状腺ガンがほとんど認められていないことも,強力にこのことを裏付けている.しかし,発ガンのメカニズムに関する直接的な証明は現時点では極めて困難であり,またガン発生と被曝量との関連性についても今なお明確な結論が得られておらず,今後も詳細な基礎的検討が継続されるべきであろう.
ここで,最近の甲状腺ガン症例数の推移をみると,1995年に当ガンセンターで外科治療を受けた小児(15歳未満)は91例であり,96年は84例,97年は5月末までに27例と,漸次その数が減少する傾向にある.一方,93年頃より,15歳を超えた青年層の甲状腺ガン患者が増加してきている.具体的な数字を示すと,90年4例,91,92年はいずれも1例,しかし,93年になると25例,94年21例,95年25例,96年は10月末までに26例に手術が施行されている.つまり,事故当時に子供であった人々の年齢増加とともに,甲状腺ガン患者の年齢も上昇する傾向が認められている.また,これら10代後半の患者においても,小児の場合と同様に,明らかな地理的特徴,すなわち,高汚染州であるゴメリ州とブレスト州出身の患者が全体の70%を占めていることが明らかとなった.
今後は,これまで小児甲状腺ガンとして現われてきた事故影響が,10代後半,さらには大人の甲状腺ガンへと移行するであろうと推測される.
今後の問題点
若年齢の小児期に既に外科治療を受けた患者たちが,現在,思春期や青年期を迎えており,彼ら,ことに女の子たちは,間近に迫った結婚や妊娠,出産,そして生まれてくる子どもへの遺伝的影響などに大きな不安を募らせている.なかには,結婚や出産を回避しようとしている若年女子も見られている.
このようにチェルノブイリ事故による健康障害への影響は,今まさに始まったばかりである.今後,成長期にある小児のみならず彼らの親たちに対する臨床および社会心理学的ケアーの重要性がクローズアップされてくるものと考えられる.医療支援の取り組みの一環として,この方面からの教育的アプローチも考慮される必要があろう.
文献
1. ONE DECADE AFTER CHERNOBYL: Summing Up the Consequences of the Accident, Proceedings of an International Conference, Vienna, 8-12 April 1996, IAEA STI/PUB/1001.
2. Kazakov V.S., Demidchik E.P., Astakhova L.N. et.al., Thyroid Cancer after Chernobyl, Nature 359, 21-22, 1992.
3. Socalow E.L., Hashizume A., Nerishi S. et al., Thyroid Carcinoma in Man after Exposure to Ionizing Radiation, N.Engl.J.Med., 268, 406-410, 1963.
4. Maron H., Thomas S., Saenger E., et al., Ionizing Radiation and the Induction of Clinically Significant Disease in the Human Thyroid Gland, Am.J.Med., 63, 967-978, 1997
引用ここまで
原文は、こちらです。
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/Chernobyl/saigai/Sgny-J.html
アクセスが急増したり万一記事削除されて読めなくなったときのため、ここにコピペ保存しています。
『ひなげし陽気』の中の
「放射能は怖いか怖くないか」
「「海藻は効かない」の嘘」
「本当にデマだったのか?」
などの参考記事にさせていただきました。
ベラルーシにおけるチェルノブイリ原発事故後の
小児甲状腺ガンの現状
菅谷 昭,ユーリ・E・デミチク,エフゲニー・P・デミチク
国立甲状腺ガンセンター(ベラルーシ)
はじめに
1996年4月,オーストリアのウィーンにおいてIAEA(国際原子力機関),WHO(世界保健機関),EU(欧州連合)の3者による合同国際会議,「チェルノブイリ事故から10年」が開催され,その時の総括として,現時点でこの事故と因果関係が明らかであると特定される健康障害は,小児の甲状腺ガンのみであると報告された1.一方,白血病やその他の疾病については,今後の経過をみないかぎり科学的に明確な結論をだすことはまだ時期尚早と述べている.
1990年以降,ベラルーシ,ウクライナ,ロシアのCIS3カ国における小児甲状腺ガンの著しい増加は共通の現象として確認されている.ちなみに,1995年末までに,この3ヶ国で約800名の小児が甲状腺ガンの治療を受け,そのうちの半数以上はベラルーシ共和国で発見され,外科治療が実施されている.さらにこの総括報告書には,1986年の事故当時15歳未満の小児から,科学的根拠の裏付けは乏しいものの,今後数1000人の甲状腺ガンの発生が予測されると記載されている.もしこれが事実であるとするならば,長期的かつ用意周到な対策を早急に立案し,その準備を講じておかないと,高度の汚染を被った国々では,近い将来,人類史上に類を見ない大きな禍根を残すことになりかねないであろう.
本稿では,ベラルーシ共和国における小児甲状腺ガンの実態に関する概略について述べる.チェルノブイリ事故後,甲状腺ガンが急激に増加をはじめると,ベラルーシ政府は,甲状腺ガン専門の診療・研究機関として,1990年保健省の管轄下に国立甲状腺ガンセンターを設立し,その責任者に,長年にわたりベラルーシにおける甲状腺疾患治療の第一人者として活躍してきた,ミンスク医科大学腫瘍学講座のデミチク教授を任命した.そして,ベラルーシ国内における小児甲状腺ガンの外科治療は,原則としてすべてセンターで実施されることが取り決められた.本稿の資料は,ベラルーシ国立甲状腺ガンセンターで手術を施行し,病理組織学的に甲状腺ガンと最終診断された症例に基づいて作成されたものである.
小児甲状腺ガンの現状
ベラルーシ全土における小児甲状腺ガンの患者数は表1に示す通りである.すなわち,事故前11年間(1975~1985)ではわずか7名であった.しかし,事故後の11年間(1986~1996)では508名と著明に増加し,それは事故前に比べ72倍にも達している.一方,成人についてみると,前者では1342名,後者では4006名と約3倍に増加している.しかしこの場合には,診断技術の向上や検診機会の増加といった「見せかけ」の要因を考えると,必ずしも事故による被曝にともなう増加とは言えず,今後のさらに詳しい追跡調査を継続する必要がある.
表1 ベラルーシにおけるチェルノブイリ事故前と事故後の甲状腺ガン数
甲状腺ガンセンターに紹介されてきた小児甲状腺ガン患者508名の出身地(州)を分類すると,ウクライナと接する高汚染州であるゴメリ州(268名:52.8%)およびブレスト州(122名:24.0%)からの小児が圧倒的多数を占めるという明らかな地理的特異性を示している(図1).
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甲状腺ガンセンターに紹介されてきた小児甲状腺ガン患者508名の出身地(州)を分類すると,ウクライナと接する高汚染州であるゴメリ州(268名:52.8%)およびブレスト州(122名:24.0%)からの小児が圧倒的多数を占めるという明らかな地理的特異性を示している(図1).

図1 ベラルーシにおける小児甲状腺ガンの地域分布(1986~1996年:508件)
また,小児甲状腺ガン患者508名の誕生日を,チェルノブイリ事故を中心に3群に分類すると,事故前誕生例は497名(97.8%),事故当時誕生例は6名(1.2%),事故後誕生例は5名(1.0%)と,ほぼすべての小児が事故前に生まれていることが明らかとなった.さらに,1995年までの患者420名を基に,子供たち(手術時に15歳未満)の事故当時の年齢分布をみると,0~4歳が66.2%,5~9歳が31.4%,10~14歳が2.4%と,半数以上の患者が乳幼児期に区分される極めて若年齢の小児であった(表2,図2).ただし,事故後に生まれた4名は除外してある.
表2 小児甲状腺ガン患者の事故当時の年齢分布
(1986~1995)
(1986~1995)
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| | 152 | 97 | 68 | 27 | 2 |
| | 130 | 7 | 4 | 3 | 0 |
| | 167 | 225 | 149 | 72 | 4 |
| | 116 | 24 | 12 | 11 | 1 |
| | 141 | 20 | 14 | 5 | 1 |
| | 127 | 21 | 14 | 6 | 1 |
| | 163 | 26 | 17 | 8 | 1 |
| | 996 | 420 | 278 | 132 | 10 |
| | 100 | 66.2 | 31.4 | 2.4 | |
| 注:人口は1986年の値で大人も含まれる. | |||||

図2 小児甲状腺ガン患者の事故時の年齢分布
次に,ベラルーシ共和国における小児甲状腺ガンの発生頻度についてみると,事故前は小児10万人あたり年間0.1件と,世界のそれとほぼ類似の値を示していた.しかし,90年1.2件,92年2.8件,94年3.5件,95年4.0件,96年3.8件と明らかに上昇していることが判明した.そこで,これらの年度別発生頻度を,高汚染州であるゴメリ州に限定してみると,90年3.6件,91年11.3件,95年13.4件,96年12.0件と,91年以降は世界的平均の100倍以上にも達している.またブレスト州でも,96年は7.3件であった.これは極めて異常な事態と言わざるを得ない.一方,非常に軽度の汚染州であるビテプスク州では93年以降0件のままである.
ここに示した幾つかの臨床科学的データは,ベラルーシ共和国で急増する小児甲状腺ガンが,チェルノブイリ原発事故による放射能汚染によって誘発された可能性を強く示唆している2.なかでも,事故によって大量に放出された,ヨウ素131(半減期8日)などの放射性ヨウ素による甲状腺の被曝が最大の要因であろう.甲状腺では,ヨウ素を原料として甲状腺ホルモンの合成が行われるため,体内に摂取された放射性ヨウ素のほとんどすべては甲状腺に集まる.甲状腺に取り込まれた放射性ヨウ素による,局所的で集中的な事故当時の内部被曝の結果が,現在甲状腺ガンとなって現われていると考えるのが最も論理的である3,4.事故後に生まれ,ヨウ素被曝を受けていない子供たちに甲状腺ガンがほとんど認められていないことも,強力にこのことを裏付けている.しかし,発ガンのメカニズムに関する直接的な証明は現時点では極めて困難であり,またガン発生と被曝量との関連性についても今なお明確な結論が得られておらず,今後も詳細な基礎的検討が継続されるべきであろう.
ここで,最近の甲状腺ガン症例数の推移をみると,1995年に当ガンセンターで外科治療を受けた小児(15歳未満)は91例であり,96年は84例,97年は5月末までに27例と,漸次その数が減少する傾向にある.一方,93年頃より,15歳を超えた青年層の甲状腺ガン患者が増加してきている.具体的な数字を示すと,90年4例,91,92年はいずれも1例,しかし,93年になると25例,94年21例,95年25例,96年は10月末までに26例に手術が施行されている.つまり,事故当時に子供であった人々の年齢増加とともに,甲状腺ガン患者の年齢も上昇する傾向が認められている.また,これら10代後半の患者においても,小児の場合と同様に,明らかな地理的特徴,すなわち,高汚染州であるゴメリ州とブレスト州出身の患者が全体の70%を占めていることが明らかとなった.
今後は,これまで小児甲状腺ガンとして現われてきた事故影響が,10代後半,さらには大人の甲状腺ガンへと移行するであろうと推測される.
今後の問題点
若年齢の小児期に既に外科治療を受けた患者たちが,現在,思春期や青年期を迎えており,彼ら,ことに女の子たちは,間近に迫った結婚や妊娠,出産,そして生まれてくる子どもへの遺伝的影響などに大きな不安を募らせている.なかには,結婚や出産を回避しようとしている若年女子も見られている.
このようにチェルノブイリ事故による健康障害への影響は,今まさに始まったばかりである.今後,成長期にある小児のみならず彼らの親たちに対する臨床および社会心理学的ケアーの重要性がクローズアップされてくるものと考えられる.医療支援の取り組みの一環として,この方面からの教育的アプローチも考慮される必要があろう.
文献
1. ONE DECADE AFTER CHERNOBYL: Summing Up the Consequences of the Accident, Proceedings of an International Conference, Vienna, 8-12 April 1996, IAEA STI/PUB/1001.
2. Kazakov V.S., Demidchik E.P., Astakhova L.N. et.al., Thyroid Cancer after Chernobyl, Nature 359, 21-22, 1992.
3. Socalow E.L., Hashizume A., Nerishi S. et al., Thyroid Carcinoma in Man after Exposure to Ionizing Radiation, N.Engl.J.Med., 268, 406-410, 1963.
4. Maron H., Thomas S., Saenger E., et al., Ionizing Radiation and the Induction of Clinically Significant Disease in the Human Thyroid Gland, Am.J.Med., 63, 967-978, 1997
引用ここまで
原文は、こちらです。
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/Chernobyl/saigai/Sgny-J.html
アクセスが急増したり万一記事削除されて読めなくなったときのため、ここにコピペ保存しています。
『ひなげし陽気』の中の
「放射能は怖いか怖くないか」
「「海藻は効かない」の嘘」
「本当にデマだったのか?」
などの参考記事にさせていただきました。
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