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2012年4月5日木曜日

2012/04/05「そもそも総研たまペディア」文字起こし

引用ここから


T よろしくお願いします。
今日のテーマはこちらです。
そもそも 脱原発は大阪でできたら日本中でできるんじゃないの?
っていうふうなテーマなんですが。
じつはですね、大飯原発、再稼働問題、いますごく大きくなってきてますね。

H もう終盤というか…山場ですよね…?

T 佳境といっていいと思うんですが、今日もですね、新聞各紙で一面にその話が出てますけども、
 読売新聞『再稼働へ13項目確認 大飯、8日にも要請』
 毎日新聞『政府、来週にも地元説明 安全基準 経産相、福井へ』
 産経新聞『大飯再稼働 8日にも要請 首相、福井へ経産相派…』
 東京新聞『フィルターや免震施設除外 早期再稼働へ 政府暫定基準』
こういうときに、じゃあどうするんだと、大飯原発。
大飯原発というのは、ご存知のように関西電力の原子力発電所です。
関西電力に対しては、いま大阪市がですね筆頭株主ですけどもこれは「脱原発で行くんだ」っていうふうなことを打ち出してる。
で、その打ち出す知恵袋というか、そこの部分の責任者の古賀さんですね──ずっと(何度か番組に)出ていただいてますけど──今日もおいでいただいてます。
古賀さんどうぞ。

H ああ、古賀さん、おはようございます。

A M Tk おはようございます。よろしくお願いします。

K よろしくお願いします。

T 今日はですね、古賀さんにいろいろお話をうかがっていきたいというふうに思ってるんですが。
まずですね、大飯原発の再稼働の条件っていうのを大阪市から出されたと。それがこちらです。
 『原発再稼働の8条件』
 1 独立性の高い規制庁の設置
 2 新たな安全基準を根本から作る
 3 新安全基準に基づく 完全なストレステストの実施
 4 事故発生を前提とした防災計画と危機管理体制の構築
 5 原発から100km圏内の自治体の同意と原子力安全協定の締結
 6 使用済み核燃料の最終処理体制の確立
 7 電力供給の徹底的検証
 8 原発事故による倒産リスクの最小化
えー、8条件あるんですけども、これ、まあちょっと文字が多いんで、ようするにどういうことですかっていうのをちょっとまとめていただきました。

K (読み上げる)
 『再稼働認めるとしたら─ポイントは4つ!』
 1 絶対に事故を起こさない
 2 万一、事故が起きても大丈夫
 3 核のゴミ問題解決
 4 原発なしではどうしても電力不足というなら…
T これを見るとですね、まあ「当たり前でしょ」という内容ではあると思うんですけど。

K そうですね、はい。

T ただ、この、核のゴミの問題解決とかですね、ぜったいに事故を起こさないような状況にはなってないんで。これは、私から見るとですね…。
難しい部分があるっていうことは、じゃあ(もう原発を)動かすなってことですかね、これ。

K まあ、動かさないために作ったっていうとちょっと言い過ぎなんですけども、ようするに、いまやろうとしていることはですね…。
福島の事故があって、みんなほんとは根本から見直しましょうねというふうになっていたはずなのに、なんだかよくわかんないまま…こういう当たり前の事もできないまま(再稼働に)行こうとしてますね。
これ、もし、いま動かしちゃうとですね、たぶん何も変わんないんですよ。
もう、これ満たさないでどんどんできるっていうことになれば、どんな原発でも動かせるようになりますから。そうすると昔の安全神話が復活して「今年大丈夫だったね」「じゃあ来年も大丈夫だろう」って、こういうことですべての原発が動くと。
いま見直さないとですね、せっかくの…まあ、せっかくのって言い方はおかしいですけど、福島の事故がですね、教訓がまったく活かされないと…

H なんでそんなに(政府は原発を)動かそうとするんですか?

K いや、そこはちょっとまた後で出てくるんで。

T そうですね。
まあ結局、いまの話っていうのは、橋下さんも同じ話をされているわけです。
「このまま再稼働すれば何も変わらない! 変えるなら このワンチャンスだ」っていうのを、会見でも(今月1日に)述べられているわけですね。
こういう意味でいうと、まあ、古賀さんたちの、まあ、思いというかですね、「こういうふうにしなければいけない」っていうのは共有されてるってことでいいんですか、これは。

K そうですね、あのー。橋下さんとか松井知事とかですね、府民・市民の生活を預かってるじゃないですか、だからすっごい責任感があるんですね。
で「ほんとに(原発を)動かさなくて大丈夫かな」ってすごく心配になる
じゃないですか。
で、こないだ日曜日に我々の会議に(松井)知事と(橋下)市長が出てこられて、二時間以上、大激論したんですよ。「ほんとに大丈夫なの」って。で、我々のほうからいろんなアイデア出しました。
その結果、橋下さんは「それならやってみたほうがいいね、これ(再稼働しない方針)で行こうじゃないか」ということで舵をきったということです。

T ってことは、もう脱原発(再稼働しない)の方向で大阪市…橋下さんは行くっていうことで決まったというふうに受け取っていいわけですか?

K そうですね。基本的にはそうです、はい、はい。

T そう受け取っていいんですね?

K はい。

T そういうときに、いまお話にありましたように、橋下さんが心配してたのが、「やっぱり電気足りるのかな?」と…

M (フリップの)4番ですよね。

T 4番です…

H (電力が)足りないなら(原発が)動くのもしょうがないってことですよね。

T そういう思いは(橋下さんも)かつて持たれてたわけですよね。

K そうです、はい。
だいたい皆さん市民のかたも、
(再稼働しなくても)ほんと大丈夫かなっていう声がすごく多いんですよ。

ですから、そこに丁寧に答えていかなきゃいけない。(電力が不足しない)そのための道筋を見せなきゃいけないっていうことだと思いますね。

T で、その際ポイントになる、この、カギは何だ?っていうことなんですが。
 電力の平準化
 (環境エネルギー政策研究所 飯田哲也 所長)
ちょっと、これ、説明をさせてください。
えー、これ。
夏のある日の電気の使われかたっていうふうに見ていただいていいんですけれども。
このピークっていうふうなところ。
たとえば供給力がこの赤線のところまでしかないっていうときに、ピークのときにはこれ超えちゃいますよと。

H 足りない時間ですね。

T 足りない時間がありますよ、と、いうふうなときにどうするか。
今の考え方は、「ピークに合わせて供給力を作りましょう」っていう考え方なんです。
しかし…、こうしたらいいじゃないですか。
この青い面積(一日に使う電力総量)は一緒だけども、ここ(ピーク時の電力使用量)を下げて、ここ(少ない時間の電力使用量)を上げればいいんじゃないか?

H 足りますねぇ。

T 足りるんじゃないか。電気使う量は一緒だけども、ピークの問題だけ解決すればいいじゃないのか。
これ、たとえて言えばですね、旅館みたいなものです。
たとえば旅館っていうのは、日曜から土曜日ずっと開いてるとしてですよ、金・土、ここが混むわけですよ。休前日で。
均一料金にしちゃうと、どうしても金・土が混んじゃう。一万円で行くとね、毎日おんなじだと。
そうすると金・土に合わせてでっかい建物作んなきゃいけなくなるし、旅館はね。しかし、日曜から木曜日っていうのはスカスカになっちゃったりするわけですね。
いま、こういう状況なわけですよ、電力っていうのは。
じゃあどうすればいいか。
こういうことですね。
金曜・土曜は、ちょっと高くします。どこでもやってることですよ。それで、逆に日曜から木曜っていうのは、ちょっと下げますよと。
そうすると、「じゃあ安いんだからこっち行こう」「高いときは避けよう」って形で、このピークが下がるわけですよ。
そうすると、これが平準化される。
そうすると、まあだいたい平準化されてるんで、こんなでっかい建物を建てなくても、このぐらいの平屋の、コージーなかんじの建物にすればいいじゃないかと。
こういうことですよね、平準化っていうのは。

T はい。
で、ここで古賀さんにお伺いしたいのは…
提案その一、「新電力市場を作る」っていうことなんですが、これは古賀さん、どういうことなんですかね?

K そうですね、今までも、あの、電力会社以外の自家発電とかそういうところも含めて、えー、電力を売るっていう市場はあったんですけれども、

T 新しい市場を作るっていうこと…?

K (うなづきながら)市場を作りたいということで…。
それは、とくに、「明日、名時から何時(真夏に)暑くて100キロワット足りません」と、こういうことが起きた場合ですね。

T これ、ちょっと説明しましょうか。

K はい。

T これ、私も事前に聞いてるわけですけども「ネガワット」、新しい言葉が出てきましたけども「ネガワット」というのがポイントだそうです。
たとえば、これ、新しい市場を作ったとしますよ。
で、明日ピークの時間、たとえば3時間ぐらいですけども、その間だけ100万キロワット足りません…っていったときには、たとえば、「売りまーす!」と余ったぶん。自家発電をしてる工場ありますよね。こういうところが、じゃあ、ピークのときにはいっぱい発電してフルに発電して「使わないぶん売りますよ」と。10万、20万、30万、それぞれ売ります。それぞれ(市場に)こういうふうに出すわけです。
さらにですね、ポイントはこっちだっていうんですよ、「節電します!」、今までは余ったぶんを売るっていうのがあったんですけど、あえて使わない。使わないぶんも売ります、というふうなことなんですね。
結局これは、使うぶんと使わないぶんのギャップですから、使わないっていう形でもギャップは解消されるんです。だからこれも「売りますよ」と。
これに対して、足りないっていうふうな工場とかがですね、お金を払って「買いまーす!」。
…というふうな形で「売る」と「買う」が成立すれば、これ、市場で足りる。
そうすると「あっ、足りました。明日もう足ります」っていうふうなことになったってことなんですが。
古賀さん、ポイントはこっち(「余ったぶんを売ります」)じゃなくて、「節電したぶんを売ります」っていうほうなんですよね?

K そうですね、あの…

T それが「ネガワット」っていう。

K 向こう側(「余ったぶんを売ります」)は今までもあったんですけど、このネガワットっていうのは、節電すると、節電しただけでコストカットになりますよね、そのうえに、市場に出すと、こういうときですから高く売れるので、二倍三倍の得になるんですね。
特にビルとかそういう、「ちょっと(夏場ビル内の)温度上げればいいや」というところはたくさんありますから、そういうところにとっては「じゃあ温度を上げてお金が入ってくる」と…いうことになればですね、そうとう「そういうことをやってみよう」という人たちが増えるのでいいっていうことと、
それから、ほんとにどうしても使わなきゃいけない人は、高くてもいいから買って使えるということで、まあ、経済に対する悪影響が非常に少ないと。

M 工場なんかでも、その、ピーク時に操業をやめるとシフト変えなきゃいけないからよけいな人件費がかかるなんていう人も、こういうシステムがあれば、それに回すことができますね。

K そうですね。

T これね、そうとう企業、たとえばテレビ朝日だって「売れるのか」と。今までは(電力消費を)削減するとコスト削減だけだったけど、「売ると儲かっちゃうのか!」、だったら温度上げて、いまでも「夏は半袖短パンでもいい」なんて言ってるのが「もう水着でもいいよ」みたいなね(笑)
そんな会社まで出てきかねないぐらいだと思うんです。だって儲かっちゃうんだから、節電すれば。

H この市場ができる可能性っていうのは高いんですか?

K いや、これを作ろうっていうことです。

H もう作れるんですか?

K 作れると思います、はい。
それをいまから細かくですね、技術的なところを詰めていこうと、夏までに早く…

H 早く作ったほうがいいんじゃないですか?

T これがポイントなのは、結局、需要を下げるっていうことなんですね。
いまは、需要は変わらないと。変わらないぶんに合わせて、供給力も過大に持ってるんです。

H だから原発再稼働しましょうってことですよね。

T はい。だったら、需要を減らせばいいじゃないかと。
それを、需要を減らすっていうと「我慢する」「我慢する」だけど、我慢するだけじゃなくて、もっと賢く市場を使ってやれるでしょっていうのが、こういうことだっていうことですね、古賀さん。

M ふうん。

T こういうふうなことで、電力足りるはずだっていうことなんですよ。
そうなってくると、じゃあ、なんなんだ、この再稼働をどうしてもやりたがってる政府…。
これ、どういうふうなことで再稼働したいのか。
…ってことなんですが、政府は迷走してるわけなんです、迷走。
 細野豪志(原発担当大臣)去年10月
  「再稼働の基準は安全性についてしっかり確認できたとき」

 枝野幸男(経済産業大臣)2月24日
  「今の電力供給状況では可動の必要がある」

 枝野幸男(経済産業大臣)今週月曜日
  「現時点で再稼働に反対」

 枝野幸男(経済産業大臣)今週火曜日
  「すべての記録を精査していなかったので その段階では賛成でない」

 野田佳彦(総理大臣)今週火曜日
  「暫定的な安全基準を作るよう指示」
この迷走ぶり、いったいなんなんだと。
まあ、元経産省で中にいらっしゃった人たちの話なんかも聞けてると思うんで、古賀さんにぜひこれCMのあとにですね、なんなんだこれはというのを解説していただきたいと思います。
CMです。

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T えーちょっと補足があります。
先ほど需給をですね、価格によって市場によって調整できるだろう需要を減らせるだろうという話だけでしたが、それでもどぉーしても足りなかったら、電力使用制限令を出す…これはどういう意味で…?

K はい、あのー、やっぱりこの夏、急に始めるんで、ひょっとしてうまくいかなかったらどうするんだっていう話があります。突然大停電っていうわけにいかないので。
それに備えてですね、そういう場合はギリギリのときには電力使用制限令、まあ強制的にですね、電力使用を減らすっていう命令を出せるようにしておくと。それを事前に準備しておいてもらうということですね。
でも、去年みたいにですね、一律15%ずーっとやってくださいみたいなんじゃなくて、もう明日の何時から何時までこれだけ下げてくださいということをやる。しかも、病院とかですね、そういうところはあらかじめ対象外ですよというようなことを、ちゃんときっちり一個一個決めておくというですね、そういうキメ細かいやりかたで。
万一の時はそれをやる。ただそれをやりますよと言っておけばですね、そうなったとき大変だからっていうので、事前にいろんな取引が進むということになるので。まあ、結果的にはそれで回避できるだろうというふうには思います。そういうことも用意しておいた方がいいかなということですね。

M それは、でも、あのー、ほんとに足りてるか足りてないかということを、たとえば自治体なんかが共有して、時々刻々、本当のところをわかる状態にしていかなきゃいけないですよね?

K そうですね。あのー、そこはまあ電力会社が全部情報は持ってますので、それを事前事前に出してもらうってことが大事だと思います、はい。

Tk すごくいい。なんか、さっき旅館の例えでもあったんですけれども、古賀さんがおっしゃるように、こういう市場を作ることによって私たちに選択させる…、選択できるじゃないですか、それが大切ですよね。

K そうですね。

Tk 選択できるっていうのは。

K はい、だから、無理矢理もう犠牲を強いるっていうんじゃなくて、人によって電気の大切さって違いますから、それによって価格も変わるっていうことです。

T じゃあ、こちらのほう、政府の動きの話に行きますけど。

H 迷走してますもんねぇ。

T ええ。
この暫定基準の話が出てきてるわけなんですけれども。
暫定基準って、どうもですね、いまもう準備できてるぶんだけを集めて暫定基準としてゴーを出そうとしてる感じありますよね。

K そうですね。

T これ、どういうふうに見てますか?

K 結局、あのー、原子力委員会の班目さん…委員長が、安全って言ってくれると思ったら「一次評価だけでは安全とは言えませんよ」と言っちゃったものですから、しょうがないんで、じゃ、もう安全といえる基準を作っちゃおう、ということ…。ですから、まあ骨抜きにするっていうのと、おんなじですよね。

M でも、あの、一回事故が起きると、もう何十年何百年と禍根を残すような、これだけ大きなことが起きるのに…、その「安全」っていうものを「暫定」っていうものでやっちゃっていいものかどうかと…、思いますよね。

T そうですよねぇ。

K もう、あの、「暫定」っていう言葉を聞いた時点で、ちょっと頭くらくらしたような感じですよね。(苦笑)


T (苦笑)

H なんで…、もう一回聞きますけど、なんでそんなに(原発を)動かしたいんですかね。

K いや、もう…、頭が、なんていうか…、洗脳されてるんですよ、政治家もですね。
ですから、枝野さん(経産大臣)はもともと原発たぶん嫌いなほうだと思うんですけれども、それでも毎日毎日「足りませんよ」「足りませんよ」「電力足りませんよ」「もし動かさなかったら、あなたの責任ですよ」「停電起きたらどうすんですか」っていうのを朝から晩まで説明受けるんですね。

H へぇ~、官僚にですか?

K 官僚から受けるんです。で、官僚の情報っていうのは、ぜんぶ電力会社から来てるんです。
で、経産省の(官僚の)人たちっていうのは、あの事故が起きた後も、べつにだれも責任とってないですし、基本的におんなじ人がやってます。
だから昔とおんなじことをずーっと言い続けてるんですね。
で、そんな洗脳されていくんです。

H ふうん…

Tk いま、動いてるのって一基でしたっけ?

T いまは一基です。

Tk 一基でも、なんか不自由な感じがしないんですけど。

T まぁ、それは夏じゃないからっていうこともあるんですが、あの、もう一点あるわけですよね。
ようするに、電気が足りないって信じ込まされてるっていうところが一点ですよね。

K (うなづく)

T もうひとつは、こっちですよね。
安全神話が、どうも、いまも生きてると。

H 安全神話が生きてるんですか…?

T これは、どういうことですか?

K ですから、あの、きっちりした安全基準をクリアしなくてもいいっていうのは、どういうことかっていうと、「まあ、大丈夫だろう」っていうふうに思ってるんですね。
「事故が起きるかもしれないね」と思ってやってるんじゃなくて、「起きないはずだ」と思って、それで、まあ、この夏ぐらいはいけるだろうと。
で、もう、この一年それで動かしたらですね、次の年も「まあ、今年も大丈夫だろう」と…、いままでずっとそうだったわけですね。ですから、それがいまも活きているということですね。

H あの事故があっても生きてるんですか?

K 生きてますね

T これ、あの、暫定基準がこれから明らかになっていくと思うんですけど、いまの、たとえば東京新聞なんかの報道ではですね、その…。
もし炉心が溶融したときには、圧力を逃すためにベントってやらなきゃならないわけです。そのときに、ベントしたところから、放射性物質が福島第一原発からも出たわけですよね。だから、「そこにフィルターをつけよう」っていうのは、もうこれ、電力会社みんな決めてるんですけど、一年ぐらいかかるそうなんです。
それをつける前に、もう動かしちゃえって話になってるんです。

H それ、世界的にはついてるんですかね?

K そう、だからね…、あの…

H なんで日本はついてないんですか?

K だから「事故が起きない」と思ってるんですよ。

H すごいなぁ…。

Tk ふうん、ほんとに…すごい…。

T それがいまだに、どうも(安全神話が)生きてるかんじがする…っていうことですよね?

K いや生きてると思いますよ。そうじゃなかったら、絶対的に大丈夫だっていうところまでやってからじゃないと動かさないはずなんですよね。

Tk 世界的に見ても、ほんとは動かしちゃいけない状態なんですね?

K と思いますね。で、それは、ほんとは専門家がちゃんと見なくちゃいけないんですよ。
だけど、それを専門家にお願いしたら、班目さんのところで「いやいや、それは今の段階で安全とは言えませんよ」と言われちゃったから、しょうがないから「政治家が安全だって決めます」っていう、そういう流れですね。
これはもう、世界的には絶対受け入れられない話…

M なんで素人である政治家が、それを決断していいわけですか?

K ま、そういうしくみに…、なってるからですね。

A その政府の判断を、議事録も録らないっておっしゃってるんですけど、これは…なんかあるんですか?

K ああ、そうですね、なんかこれは、まあ、やっぱり議事録を作ろうっていう方向に今なってるようですけども…、まあ、とにかく、政治家が決めるっていうのは、ぜったいにこれやっちゃいけないですよ、こういうことは。
安全っていうのは、きっちり専門家が判断してくれたうえで、それでもやっぱり脱原発にいくかどうしようかって、これは政治判断だと思いますけど、安全かどうかっていうところを政治家が判断するっていうのは、これはぜったいいけないので…。
いまの、あの、原子力規制庁ね、あれ「新しくなります」って言ってますけど、あれもやっぱり、できてもですね、けっきょく政治家が決められるしくみなんですよ。
だからちょっと、あのー、ピントがずれてるし、もう一回やっぱり根本からね、ちゃんとやり直したほうがいいと思います。

H これでも今の流れだとするんですか、再稼働?

K まあ、今のところはするということで、今日の新聞でも8日には説明に行きますなんて…。あれだけ反対だってはっきりおっしゃった枝野さんが行かれるっていうわけですから、ちょっとなんなんだろうなという感じがしますね。

T いやもう、ここは国民の世論と、それから地元の、たとえばね京都府とか、滋賀県の知事のかたがたの思いと、これがもう防波堤ではないかなぁと思いますけどね。

K そうですね。

H 全部止まらないと、このネガワットっての作っても…。止まってもネガワットあるから大丈夫なんですよっていう証明にならないですよね。

K ならないですね、しかも(原発を)動かすということになりますと電気が余ってきますから、こういう必要がなくなってきますよね。

H はぁー、これはちょっと大きな山場になってきますよね…

T と思います。

H はい。古賀さん、どうもありがとうございました。

A T ありがとうございました。

K ありがとうございました。


引用ここまで

   T 玉川徹
   K 古賀茂明
   H 羽鳥慎一
   A 赤江珠緒
   M 松尾貴史
   Tk 立花胡桃


原文は、朝日放送『モーニングバード』の「そもそも総研たまペディア」コーナー 2012年4月5日(木)放送
です。
自分のための覚書としてここに書き起こしたものです。

ひなげし陽気』の中の「大阪の脱原発」の参考記事にさせていただきました。