2012年5月24日木曜日

Wikipedia 原子力発電 -諸試算、コスト比較-

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諸試算、コスト比較

原子力発電とその他の発電コスト試算

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経済産業省による試算1

1999年に通商産業省(現経済産業省)資源エネルギー庁の発表によれば、1kWhあたりの発電コストは次のように試算された[111]。

* 原子力 5.9円
* LNG火力 6.4円
* 石炭火力 6.5円
* 石油火力10.2円
* 水力 13.6円


原子力資料情報室による試算

2005年6月に「脱原発」を目指し作られた特定非営利活動法人原子力資料情報室が発表した試算によれば、運転年数40年の場合、1 kWhあたりの発電コストは以下の通り[112]。

* 原子力 7.7円
* LNG火力 4.88円
* 石炭火力 4.93円
* 石油火力 8.76円
* 水力 7.20円


経済産業省による試算2

2010年に経済産業省資源エネルギー庁は、各エネルギーにおける1kWhあたりの発電コストを再試算した(ただしこれは福島原発事故以前のデーターを用いたものである。なお、この内原子力発電コストの見積もりについては、原子炉建設の際の漁業補償金、原子力に特有な再処理費用、1kWhあたり1 - 2円の燃料費等のバックエンドコストは含んでいるが、電源三法による地元への交付金 (税金)、電力企業からの地元対策寄付金、原子炉廃炉解体費用、原発事故の際の賠償金等は含んでいないため、これらを算入すると原子力発電コストはさらに高くなる。)[113]:

* 太陽光 49円
* 風力 (大規模) 10 - 14円
* 水力 (小規模除く)8 - 13円
* 火力 7 - 8円
* 原子力 5 - 6円
* 地熱 8 - 22円


(注)2008年における日本のエネルギー別の発電電力量割合は、原子力 26.0%、石油火力 10.3%、石炭火力 25.2%、LNG火力 28.3%、水力 7.8%、その他2.4%であった[114]。
 

立命館大学国際関係学部 大島堅一教授による試算

エネルギー政策が専門の大学教授である大島堅一は、2010年に各エネルギーにおける1 kWhあたりの発電コストを次のように試算した[115]。

* 原子力 10.68 円
* 火力 9.90 円
* 水力 (一般水力) 3.98 円


なお、「一般水力」とは、揚水発電を除いた余剰電力のエネルギー貯蔵を行わない通常の水力発電を指す。 大島は、経産省による試算は特定のモデルを用いた計算にすぎず、実際に費やされた費用からの試算とは異なると指摘した[105]。


米国エネルギー省エネルギー情報局による試算

2010年に米国エネルギー省|エネルギー情報局(DOE/EIA) が公表した2016年にアメリカで運用を開始する新規発電所の百万kWhあたりの発電コストは以下の通り。1ドル=90円としてkwhあたりコストも表示[116]。


発電方法 発電コスト(米ドル/百万kwh) 発電コスト(円/kwh)
石炭火力 従来型石炭火力 $94.8 \8.5
改良型石炭火力 $109.4 \9.8
改良型 二酸化炭素貯留 石炭火力 $136.2 \12.2
天然ガス(LNG発電) コンバインドサイクル $66.1 \5.9
改良型コンバインドサイクル $63.1 \5.7
改良型二酸化炭素貯留コンバインドサイクル $89.3 \8.0
従来型燃焼タービン $124.5 \11.2
改良型燃焼タービン $103.5 \9.3
改良型原子力発電 $113.9 \10.3
風力 $97.0 \8.7
洋上風力 $243.2 \21.9
太陽光発電 $210.7 \19.0
太陽熱発電 $311.8 \28.1
地熱発電 $101.7 \9.2
バイオマス $112.5 \10.1
水力発電 $86.4 \7.8

政府内閣府による福島原発事故後の発電コスト試算

2011年11月8日に内閣府の原子力安全委員会では、深刻な原発事故は1基あたり500年間稼働すると1回発生するとして5兆円の損害賠償が必要になると仮定し、従来コストに1.6円積み増して原発コストが最大7.6円/kwhと試算する中間報告を出した[117]。

さらに上記とは別に、2011年12月13日、内閣府国家戦略室のコスト検証委員会が発表した各発電コスト(円/kwh) の2010年時点価格と2030年予測は下記の通り[118]。これによると、既に2010年段階で、原子力と石炭・LNG火力発電コストは約10円/kwhでほぼ等しい。日本の火力発電のうちでも石油火力発電コストは特に高く、太陽光発電と同等の約37円/kwhのコストがかかっている。また、原子力は最少に見積もっても8.9円となっており、リスクモデルに何を取るかによりさらに高価になり、事故の総費用が正確にわからない現状を反映しているので流動的である。


発電方法 2004年 2010年 2030年
原子力発電 5.9 8.9以上 8.9以上
石炭火力発電 5.7 9.5 10.8
LNG火力発電 6.2 10.7 10.9
石油火力発電 16.5 38.9 36.0
陸上風力発電 不明 9.9 - 17.3 8.8 - 17.3
洋上風力発電 不明 9.4 - 23.1 8.6 - 23.1
地熱発電 不明 8.3 - 10.4 8.3 - 10.4
太陽光発電 不明 33.4 - 38.3 9.9 - 20.0
ガスコジェネ 不明 10.6 - 19.7 11.5 - 20.1


電力会社が原発建設申請時に経済産業省に提出した発電コストの試算

電力企業が原子力発電所建設申請時に経済産業省電源開発調整審議会に提出した発電原価の試算は以下のとおりである(塩谷喜雄「本当の原発発電原価を公表しない経産省・電力業界の詐術:新潮社ニュースマガジン」より)。

* 柏崎刈羽5号機 19.7円/kwh
* 浜岡3号機 18.7円/kwh
* 泊原発1号機 17.9円/kwh
* 女川1号機 17.0円/kwh
* 玄海3号機 14.7円/kwh
* 大飯3号機 14.2円/kwh
* 大飯4号機 8.9円/kwh
* 玄海2号機 6.9円/kwh


二酸化炭素排出量

温室効果の原因となる二酸化炭素の排出量が少ないことは、原子力発電の利点の一つとされている。電力中央研究所が2000年 (平成12年) に発表した試算によれば、原子力をはじめとする各種発電方式について、発電所の建設から廃止までの発電量と二酸化炭素排出量を考慮した、1 kWhあたりの二酸化炭素排出量は以下のように試算した[119]。

* 原子力 22 グラム
* 水力 11 グラム
* LNG火力 608 グラム
* 石油火力 742 グラム
* 石炭火力 975 グラム


原子力発電では核分裂反応に起因する二酸化炭素の排出は全くないが、発電所の建設、運用、廃止や燃料の生産、輸送、廃棄物の処分等に起因する二酸化炭素の排出も上記の試算には含まれているため、若干の排出が見られる。この点は水力発電も同様である。


発電所建設費の例
* 原子力 北海道電力泊発電所3号機 約2,926億円 91.2万kW (32億円/万kW) 2009年 (平成21年) 12月営業運転開始[120][121]
* 揚水型水力 東京電力葛野川発電所 約3,800億円 160万kW (24億円/万kW) 1999年 (平成11年) 12月3日1号機営業運転開始[122]
* 天然ガス 電源開発株式会社市原発電所 約100億円 11万kW (9億円/万kW) 2004年 (平成16年) 10月営業運転開始[123]
* 石炭 北陸電力敦賀火力発電所2号機 1,275億円程度 70万kW (18億円/万kW) 2000年 (平成12年) 9月営業運転開始[124]
* 風力 電源開発株式会社郡山布引高原風力発電所 約120億円 6.6万kW (18億円/万kW) 2007年 (平成19年) 2月 営業運転開始[125]

 
* 105. ^ a b c d 原子力政策大綱見直しの必要性について 費用論からの問題提起 - 2011年6月18日閲覧
* 110. ^ 世界の出力調整運転(試験)の現状 (02-08-01-02)
* 111. ^ 総合エネルギー調査会原子力部会 第70回 原子力発電の経済性について - 2010年11月14日閲覧
* 112. ^ 公益事業学会第55回全国大会: 原子力発電の経済性に関する考察 2005年6月12日
* 113. ^ “第1部 第2章 第2節 我が国における再生可能エネルギーの導入動向”. 平成21年度エネルギーに関する年次報告 (エネルギー白書2010). 資源エネルギー庁 (経済産業省) (2010年). 2011年7月11日閲覧。 “第122-3-2 各エネルギー源の発電コスト・CO2削減費用”
* 114. ^ 関西電力 原子力発電の占める割合2008年 - 2012年4月3日閲覧
* 115. ^ 大島堅一 (2010年9月7日). “原子力政策大綱見直しの必要性について - 費用論からの問題提起 - (PDF)”. 第48回原子力委員会資料第1-1号. 内閣府 原子力委員会. pp. 15. 2011年7月11日閲覧。 “電源別費用 (単価) の実績 (スライド4の(1)(2)(3)の合計)”
* 116. ^ Levelized Cost of New Generation Resources in the Annual Energy Outlook 2011 - 2011年5月19日閲覧
* 117. ^ MSN産経ニュース 原発事故コスト試算案 最大1.6円に上方修正 - 2012年4月3日閲覧
* 118. ^ 国家戦略室 コスト等検証委員会報告書案 P63 - 2011年12月13日閲覧
* 119. ^ 電力中央研究所 ライフサイクルCO2排出量による原子力発電技術の評価研究報告 - 2010年11月14日閲覧
* 120. ^ 「北海道電力株式会社泊発電所 原子炉設置変更許可申請」平成15年6月 (PDF)
* 121. ^ 北海道電力 泊発電所3号機の営業運転開始について - 2010年11月7日閲覧
* 122. ^ TEPCO プレスリリース - 2010年10月30日閲覧
* 123. ^ 「市原パワー株式会社市原発電所の運転開始について」平成16年9月30日
* 124. ^ 北陸電力「敦賀火力発電所2号機 (70万kW) の運転開始について」平成12年9月28日 (PDF)
* 125. ^ 電源開発株式会社 「郡山布引高原風力発電所の竣工について」平成19年1月31日


引用ここまで

原文は、Wikipedia 原子力発電 の中の
諸試算、コスト比較
http://ja.wikipedia.org/wiki/原子力発電#.E8.AB.B8.E8.A9.A6.E7.AE.97.E3.80.81.E3.82.B3.E3.82.B9.E3.83.88.E6.AF.94.E8.BC.83
です。
アクセスが急増したり万一記事削除されて読めなくなったときのため、ここにコピペ保存しています。

ひなげし陽気』の中の「電気代値上げの裏側
の参考記事にさせていただきました。