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原発の賛否を超えたエネルギー論議を
福島第1原子力発電所の事故を受け、政府はエネルギー基本計画を見直す議論を始めた。エネルギーは産業や生活を支え、原発に賛成か反対かの二者択一の問題ではない。安定的な確保や温暖化の防止、安全の抜本強化など複眼的な視点から透明な政策論議が欠かせない。
経済産業省の総合資源エネルギー調査会が来年夏までに新計画をまとめる。枝野幸男経産相は「100年先もにらみ、白紙から計画をつくる」と述べた。昨年6月に決めた今の計画は2030年までに電力の5割強を原発で賄うとしたが、事故の影響で新増設は事実上難しい。白紙から見直すのは当然だ。
問われているのは原発への依存をどうするかだけではない。火力発電の比重を高めれば化石燃料の輸入が増えて国富が流出し、温暖化ガスの削減に逆らう。太陽光や風力など再生可能エネルギーは目いっぱい広めるべきだが、天候に左右されて不安定で、電力料金を押し上げる。
多様なエネルギーを多くの人に効率よく配分し、安価に使えるように電力会社による地域独占の見直しにも踏み込むべきだ。供給面のほか、省エネを強めて需要をどこまで減らせるかも含め、将来像を描き直さなければならない。
そのためには国民の幅広い層から意見を聞き、開かれた議論が不可欠だ。これまでエネルギー政策は政府や電力、石油業界など限られた人たちだけで決めてきた。新計画づくりに携わる委員は25人中19人を新メンバーにし、原発に批判的な人も複数加えた。だが地域の代表がいないなど、まだ偏りがある。
政府や電力会社が情報を包み隠さず開示し、客観的なデータに基づく議論も欠かせない。原発の発電コストは火力より安いとされてきた。しかしデータが2004年時点と古く、核燃料サイクルや地元への交付金を含めた費用がはっきりしない。
需要についても工場、ビル、家庭別や時間帯ごとの統計を詳しく示してほしい。この夏の電力不足は企業や家庭が「我慢の節電」を強いられた。産業や生活に悪影響を及ぼさず省エネに取り組む余地はどの程度あるのか。それを検証し、将来の需要見通しを改めて描く必要がある。
エネルギー戦略の見直しでは菅政権時代に国家戦略室に設けたエネルギー・環境会議と総合資源エネルギー調査会との役割分担がはっきりせず、経産省が新計画を決めることに批判もある。野田佳彦首相や枝野経産相が指導力を発揮し、政府一体となって戦略を立て直すべきだ。
引用ここまで
原文は、日経新聞 ニュースサイトの中の
【原発の賛否を超えたエネルギー論議を 】
http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE1E7E1E6E2EBE7E2E2E7E3E2E0E2E3E38297EAE2E2E2
です。
アクセスが急増したり万一記事削除されて読めなくなったときのため、ここにコピペ保存しています。
『ひなげし陽気』の中の「---」
の参考記事にさせていただきました。