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2011年6月19日日曜日

発電と送電の分離は、再生可能エネルギーの導入に不可欠

引用ここから


発電と送電の分離は、再生可能エネルギーの導入に不可欠

福島第一原子力発電所の事故を起こした東京電力について、その発電と送電部門を分離する議論が出始めています。2011年5月には政府閣僚による発言が相次ぎ、政府と与党内で電力会社の地域独占体制を見直す動きも出始めました。これまで大手の電力会社が独占してきた発電と送電の分離。この実現は、日本国内で再生可能な自然エネルギーの大幅普及実現につながる、大きな可能性を秘めています。


電力業界の独占体制にメスが

枝野幸男官房長官は、2011年5月16日の記者会見で、東京電力の送電部門分離について「選択肢として十分ありうる」と発言しました。またその前の週末には、玄葉光一郎国家戦略相も「発電と送電の分離など、電力事業の形態の議論を(国が)妨げることはない」と述べるなど、政府と与党内で電力会社の地域独占体制を見直す動きが出始めています。

この発電と送電の部門を別にする(分離する)、という体制の移行には、非常に大きな意味があります。

日本では基本的に、国内を10の地域に分け、それぞれ一社の巨大な電力会社(北海道電力、東北電力、東京電力、北陸電力、関西電力、中部電力、中国電力、四国電力、九州電力、沖縄電力)が電力供給を独占する体制が守られてきました。

これはもともと、日本政府が電力を国家の管理下に置き、半官半民で運営してきた歴史的な経緯により生まれた運営方法で、東京電力などが一般の民間企業と異なった点を多く持っている理由も、そこにあります。

しかし、この方法は、高い独占性の保持につながることから、さまざまな問題を引き起こしてきました。
発電と送電の両方を、一社が独占・管理するという点も、その問題点の一つです。
実は、このことが、日本において、太陽光や風力などの再生可能な自然エネルギーの大幅な導入を妨げる要因になってきました。

日本の自然エネルギーは伸びない?そのワケ

日本では、1990年代に電力の自由化が始まったことで、新規の事業者が発電事業に参画できるようになりました。しかし、実際には大手の電力会社の支配力が強すぎ、伸びていないのが現状です。

この背景には、新規で「発電」を行なう会社がいくら立ち上がっても、結局は「送電」を全て大手電力会社が握っているため、思うような事業展開が出来ないためです。

新規の電力会社がどれほど風力や太陽光で発電した電力を、消費者に届けようと思っても、その地域の大手電力会社に代金を支払って送電網を使うほか、手段がありません。

この送配電網の利用料が高い上に、求められる品質の電力を供給できなかった場合にはペナルティ料金が課されるなど、新規の電力会社には費用負担が重くのしかかります。

このため、日本の電力という市場では、自然エネルギーに関する新規事業者がアイデアや力を発揮できない、硬直化した事態が当たり前になっています。

送電と発電を分離し、電力市場の自由化を

現在、議論の対象になり始めている、東京電力の発電部門と送電部門の分離は、こうした古い電力市場のあり方を、大きく見直す可能性を秘めています。

一つの電力会社ではなく、別の組織が送電網を管理するようになれば、送電網は利用しやすくなり、新規発電事業者の参入も容易になるでしょう。

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ただし、自然エネルギーは、今の段階では、固定価格買取制度などで計画的に補助を行なって、コストが下がるように仕向けていく政策も大切です。

自由化されただけの電力市場では、石油・石炭・ガスなどの化石燃料を行う事業者の方が、コスト面ではまだまだ有利だからです。

しかし、それでも「自由化」が重要なのは、自然エネルギー事業者が算入すること自体のハードルを下げ、なおかつ電力消費者(家庭も工場も両方含む)が、自然エネルギーを「選ぶ」ことを可能にするためです。

いずれにしても、将来的に、日本で再生可能な自然エネルギーを飛躍的に拡大するためにも、この発電と送電の分離は欠かせない大切なステップといえるでしょう。

従来の10の大手電力会社による地域独占で安定した電力を供給する体制は、戦後の日本の高度成長を支えてきました。
しかし今は、今後の日本のエネルギーのあり方を考え、原発に頼らずにすむように、自然エネルギーを飛躍的に成長させるために、新たな段階を目指すべき時です。
発送電の分離は、その最初の一歩です。

まずは東京電力の発送電分離を実施して、いずれ他地域に広げ、さらに地域間での電気の融通が容易になるよう、基幹送電網の増強をしていくことが急務です。
2011/5/18


引用ここまで

原文は、『WWF for a living planet』サイトの中の
「発電と送電の分離は、再生可能エネルギーの導入に不可欠」
http://www.wwf.or.jp/activities/2011/05/985318.html
です。
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『ひなげし陽気』の中の
「停止原発の再稼働」
「大阪府知事と関西電力」
「変わりつつあるメディアの原発報道 2」
などの参考記事にさせていただきました。

2011年5月18日水曜日

東電の広告 宣伝約90億円の波紋

引用ここから


東電の広告 宣伝約90億円の波紋
2011年5月17日
マスコミへの広告・宣伝費は約90億円、交際費は約20億円-。福島第一原発事故の損害賠償をめぐり東京電力の清水正孝社長が参院予算委員会で明かしたカネが波紋を広げている。最近は省エネを呼びかけるCMを目にする機会が多かったが、東電は一部自由化されたとはいえ電力事業で競争の少ない独占企業体だ。法外な費用を識者はどう受け止めたのか。 (中山洋子、秦淳哉)

【こちらは記事の前文です】

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引用ここまで

原文は、東京新聞ニュースサイトの中の
「東電の広告 宣伝約90億円の波紋」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2011051702000056.html
です。
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『ひなげし陽気』の中の
「孫さんに期待」
「そうだトイレで発電しよう」
「変わりつつあるメディアの原発報道 2」
「原発マネーの幻想」
の参考記事にさせていただきました。

2011年4月21日木曜日

東電のカネに汚染した東大に騙されるな!

引用ここから


東電のカネに汚染した東大に騙されるな!
純丘曜彰 教授博士/健康・医療
2011年3月27日 03:54
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純丘曜彰 教授博士
大阪芸術大学 芸術学部 芸術計画学科 哲学教授

/寄付講座だけで、東電は東大に5億円も流し込んでいる。一方、長崎大学は、その買収的な本性に気づき、全額を東電に突き返した。水俣病のときも、業界団体は、東大の学者を利用して世論操作を行い、その被害を拡大させてしまっている。いま、同じ愚を繰り返してはならない。/

#追記 この記事の意味が理解できなかった方へ:週刊文春4月14日号(4月7日発売)が、もっと具体的に個人名を挙げて、問題の背景を説明しています。(文春の言う長崎大学3000万円は先払金で、総額は9000万円。)#

なんと5億円! 寄付講座だけでも、これほどの大金が、東京電力から東京大学大学院の工学研究科にジャブジャブと流し込まれている。これは、東大の全86寄付講座の中でも、単独企業としてあまりに突出した金額だ。(詳細データ http://www.u-tokyo.ac.jp/res01/pdf/20110301kifu.pdf 本記事のコメントも参照せよ)

東大だけではない。東工大や慶応義塾大学など、全国のあちこちの大学の大学院に、東京電力は現ナマをばらまいている。これらの東京電力のカネの黒い本性は、2002年の長崎大学大学院で暴露された。そもそも東京電力が、自分の管区とはほど遠い長崎大学に手を伸ばしたことからも、手口の異様さがわかるだろう。

長崎大学医学部は、戦前の官立六医大の一つという伝統を誇り、その大学院医学研究科を2002年4月から医歯薬学総合研究科へと発展させることになった。ここに突然、東京電力が、9000万円で講座を寄付したい、と言い出した。テーマは、低線量放射線の人体影響。そのうえ、その趣意書からして、原発推進とも受け取れる表現が踊っていた。これに対し、当時の学長、池田高良(まさに被曝腫瘍が専門)は、趣意書の書き直しのみで、カネの受け入れを強行しようとした。

このため、学内外から猛烈な反対論が沸き起こり、夏には混乱の学長選となった。おりしも、東京電力は、福島第一原発三号機で、炉心隔壁のひび割れの事実を伏せたまま、97年にむりに交換し、二千人近い作業員にかなりの被曝をさせ、その後もこの事実を隠蔽し続けていたことが、ようやく発覚した。もはや、なぜ東電が被曝後遺症を扱う池田学長に唐突に大金の話を申し出たのかは明白だ。かくして、代わって斎藤寛(公害問題が専門)が学長に当選。長崎大学は、9月に臨時教授会を開き、東京電力の寄付講座受け入れを取りやめ、すでに大学側に振り込まれていたカネ全額を東京電力に突き返した。

1956年に水俣病が発見された際、地元の熊本大学は、ただちに現地調査を行い、有機水銀が原因であることを特定し、チッソに排水停止を求めた。ところが、日本化学工業協会は、東大教授たちに水俣病研究懇談会、通称「田宮委員会」を作らせ、連中が腐った魚を喰ったせいだ、などという腐敗アミン説をでっち上げ、当時のマスコミも、この東大教授たちの権威を悪用した世論操作に乗せられて、その後も被害を拡大し続けてしまった。

いままた、同じ愚を繰り返すのか。「核燃料70%の損傷」を、燃料棒292本の7割、204本のそれぞれにほんの微細な傷があるだけ、などという、アホな詭弁解説をまともに信じるほど、いまの国民はバカではない。なんにしても、テレビで口を開くなら、まず、東京電力から受け取った黒いカネを、全額、返してからにしろ。

テレビもテレビだ。公正、中立、客観を旨とする以上、解説を学者に頼むなら、原発賛否両方の学者を公平に呼べ。調べるプロなら、連中のウラ事情ぐらい調べておけ。

/by Univ-Prof.Dr. Teruaki Georges Sumioka


引用ここまで

原文は、ビジネスメディア『InsightNow』サイトの
「東電のカネに汚染した東大に騙されるな!」
http://www.insightnow.jp/article/6430
です。
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『ひなげし陽気』の中の
「孫さんに期待」
「経済界も変わっていく」
「変わりつつあるメディアの原発報道 2」
「原発マネーの幻想」
などの参考記事にさせていただきました。

原発広告とメディアの関係

引用ここから


2011/03/02
原発広告とメディアの関係

私は普段からテレビをあまり見ないので、お笑いというものには疎いし、そもそもほとんど興味はない(落語は別)。そんななかで「浅草キッド」については、時々、伊集院光のラジオにゲスト出演しているのを聴いて悪くない印象を持っていたのだが、、、

2月中旬から、中国電力が上関原発(建設計画が発表されてから30年近くがたっている)の工事を強行しようとして、反対派の住民の抵抗が続いている。その様子はUSTREAMでも生中継され、私も時間がある時には見ていた。
当ブログでは再三再四表明しているが、私は原発には断固反対であって、およそ電力会社ほどのタチの悪い企業というのはないと思っている。
で、まあ、今日は原発の是非論について書くつもりはないので本題に入ると、、、

昨日、コンビニで「週刊現代」を立ち読みした。
私は週刊誌に限らず、雑誌を見るときには広告営業時代のクセで、どうしても先に広告に目がいってしまう。まず表2、表3、表4(いわゆる特殊面)の広告銘柄をチェックし、それからパラパラと中の広告を見る。
今週の週刊現代の特殊面は相当に厳しく(これは他の男性週刊誌もまったく同様だが)、また中面の広告も媒体社が望むような金額がとれていそうな銘柄は一つだけという印象だった。
そんななか、目についたのが「浅草キッドが行った!見た!聞いた!! 原子力発電所最前線」と題された東京電力のカラー3ページのタイアップ広告で、内容は浅草キッドの二人が柏崎原発を見学に行って所長と対談するというものだった。しかも2号連続企画とのことである。

雑誌の広告営業にとって、タイアップ広告を作る仕事は非常に大事、かつ面倒くさい。雑誌広告はただでさえ厳しい状況だが、さらに近年、クライアントのタイアップ志向が強い。つまりクライアント自身が製作した純広告(媒体社は極端に言えば、指定された条件通りに印刷すればいい)を出稿するのではなく、それぞれ雑誌にあった1回限りの記事風のタイアップ広告を出稿する傾向が強くなっている。
その場合、あるクライアントでタイアップが決まると(その前段階で他社との企画提案合戦に勝たなければならないが)、まず、広告代理店を間に入れてクライアントと打ち合わせをする。その打ち合わせをもとに、ページを実際に作る担当者(その雑誌の編集者であったり、タイアップを作る専門の部署の担当であったり)にラフを描いてもらい了解を得る。OKが出たら取材、撮影をする。そしてタイアップページを作り、それをクライアントにチェックしてもらい、直しを入れてもらう。そのやり取りを何回かした後に校了、発売となるわけだが、この過程にトラブルの種がゴロゴロ転がっており、コトが最初から最後までスムースに進むことはまずない。しかも、雑誌が発売された後も大トラブルが勃発することすら少なくないのだから、タイアップ広告というのは媒体社の広告営業マンにとってまことにストレスの多い代物だ。
そんなタイアップ広告の仕事のポイントの一つは起用するタレント、モデル選びである。
女性ファッション誌であれば、その雑誌の専属モデルを使う、使わない、、、という話になるわけだが、この週刊現代のようなケースでは、まずどのタレントを使うか?というところから話をしているだろう。
ちなみに、私の感覚では「浅草キッド」というのは尖ったところのある芸人だけに、通常の広告に起用する場合はリスクが大きい部類のタレントに入ると思う。
ただ、このケースではテーマが原発であるので、逆に「こういうタレントでも原発推進派なのか」と読者にアピールすることができ、「浅草キッド」が持つ広告面でのネガティブなイメージを逆手に取ることに成功している。
実際、タイアップの誌面ではスーツを着込んでかしこまった二人が、柏崎原発の所長を相手にヨイショをしまくっており、また水道橋博士は「ボクは原発については危険だと思っていたけど、今日見て安心しました、、、」というようなことも言っていて、クライアント的には満足できる内容だろう。

一方、週刊現代(講談社)の側も東京電力という広告業界では最優良クライアントからの出稿なのだから、金銭的にも満足できる額であることは間違いなく、苦しい広告予算の中、まさに干天の慈雨、東京電力様々だろう。
週刊現代は出版不況のなかで、ここ数年、非常に部数を伸ばしたのだが、その一つの大きな要因は激しい小沢バッシング、あるいは鳩山政権バッシングだった。もちろん他誌も同様だったが、なかでも週刊現代の叩き方には迫力があった。私はその内容には同意しかねるが、しかしとにもかくにもそれで部数を上げたこと自体は大したものだと思う。
しかし、そのように激しく政権を叩く週刊現代も、こと原子力発電についてはもはや何も書けない。電力会社がどんなにデタラメをやろうとも、ひたすらスルーするか、あるいは電力会社の言い分をそのまま載せるかのどちらかしかできないだろう。

ここ最近、雑誌を立ち読みしてみると、電力会社、あるいは電事連の出稿が非常に目につく。ま、単純に他の広告が減っているから目立っているのであって、雑誌に対する出稿金額が増えているのかどうかはわからないが、しかし少なくとも電力会社が雑誌にまだまだお金を投下していることは間違いない(しばらく前には週刊朝日にも出稿していたと思う)。
そしてこれは値崩れが激しい雑誌広告業界にとっては悪くない、、、どころか非常にいい話で、電力会社の出稿がない媒体社は当然、「ウチもあのタイアップを取れないのか? どうやったら取れるんだ?」となるだろう。
こうなってくると、原発を取り巻くさまざまな問題、これこそ本来、ジャーナリズムが取材して掘り起こしていかなければならない問題を広告出稿がない会社までが書けなくなる。

電力会社にしてみれば、雑誌(テレビ、新聞、ラジオも同様だが)に定価で広告を出しても(そのようなクライアントは、もはやあまりいない)、その見返りとして自分たちを批判する勢力を押さえ込むことができ、事故や不祥事が起きた時にも報道を都合のいいようにコントロールできるのならば、これはお安い投資といえるだろう。しかも、浅草キッドのような、ちょっと危ない芸人も、こういう形でお金を渡せば、原発をネガティブなネタに使うことは絶対にないし、他の芸人も「ああいう仕事もあるのか、、、」と意識するかもしれない。
一石二鳥とはこのことだ。

そして残念ながら、、、
この電力会社の意図をメディアの側から断ち切ることは不可能である。

2011/03/02


引用ここまで

原文は、ブログ『誰も通らない裏道』の
「原発広告とメディアの関係]」
http://fusenmei.cocolog-nifty.com/top/2011/03/post-7d2b.html
です。
アクセスが急増したり万一記事削除されて読めなくなったときのため、ここにコピペ保存しています。 『ひなげし陽気』の中の
「孫さんに期待」
「そうだトイレで発電しよう」
「経済界も変わっていく」
「変わりつつあるメディアの原発報道 2」
「原発マネーの幻想」
などの参考記事にさせていただきました。

巨大原子力産業がマスコミをコントロールしている

引用ここから


樋口健二氏講演「ヒバク~放射能の恐怖」(1)巨大原子力産業がマスコミをコントロールしている

2009年7月 2日 10:06

皆さん、こんばんは。紹介を頂きました樋口です。よろしくお願いします。

私は三十数年間、被曝労働だけを追ってきました。原発の問題というのは様々ありますね。「もんじゅ」をはじめ、JCOの臨界事故や、核廃棄物問題とか、地震まで含めると様々ありますけれども、私にとって労働者の被曝問題はどうにも避けて通れませんでした。

それというのも、僕の被曝問題の原点は、この大阪なんですよ、皆さん。

講演画像

皆さんももう、ご存知かと思いますが、2001年10月10日に亡くなられた岩佐嘉寿幸さんという方が、わが国初の原発被曝裁判を起こした方です。裁判は1974年4月15日から始まりました。

岩佐さんが実際に被曝したのは、1971年5月27日、敦賀原発でした。わずか2時間半で、右側のひざに腫瘍ができる放射線被曝を受けました。この岩佐さんの訴えに対して、国も原発関係者も、さらに東大の教授まで出てきて、被曝が原因ではないという政治判断を下していったすごい時代がありました。

時代を振り返ると、70年代というのは高度経済成長に向けて日本がまっしぐらな時です。この時は、やっぱり原発というのは説得力があったんですよね。エネルギーはいくらあっても必要な時だったんです。

でも今は、どこも工場をぶっ壊してるのに、どうして原発が必要なんですか? 日本に原発なんかひとつもなくていいんです。

今物を作っているのは中国や東南アジアですよ。あるいは、トヨタなんかみんなアメリカで作ってますよ。日本では物は作れません。何故作れないかというと、労働力が高いからですよね。人件費が安いところにみんな工場をもっていってるから電力なんて要らないんですよ。

しかもこの国は地震大国なのにビルをバカバカ建ててるでしょう。ここ大阪もそうだけど、東京なんかひどいもんじゃないですか。ニューヨークのマンハッタン以上ですよ。これを建てたのにはね、理由があるんですよ。それは電気を使うためですよ。日本人は僕も含めてみんなバカなことやってますよね。

だから、本当はもう電気は要らないんですよ。それよりも、労働者を殺すことをやめましょうと、今日は訴えに来ました。

大阪でもたくさんの労働者が原発を渡り歩いています。本当にすさまじいもんです。僕の集めた資料だってすごいもんですよ。今日はちょっとしか持ってこなかったんですが、資料を見るとすさまじいことが分かりますよ。

原発は全国の労働者を必要としていますから。何百万という人間が原発には必要なんですから。この話をしないから、みんな原発はコンピュータで動いているという認識を持ってしまったんですよ。それはマスコミがそのように報じたから。

僕に言わせると、いちばん悪かったのはジャーナリズムです。今日はジャーナリストの方はいらっしゃいませんか? なぜ、こんなことをしたんでしょう? 真実を伝えるのがジャーナリズムですよ。僕はその真実を伝えるために三十数年かかっています。

日本のマスコミが伝えない理由は簡単なんですよ。日本のジャーナリズムは、NHKも含め全部、国や企業から金をもらっているんですよね。だから本当のことを報道できないんですよ。皆さんの視聴率の影響なんてわずかなもんですよ。みんな原発から金をもらってるんですよね。巨大原子力産業です。

ところで、皆さん、原発をどのように思っておられましたか? 原発というのは電力会社がやっていると思っていたでしょう? 電力会社が電気をつくるのは当たり前だと思っていらっしゃるでしょう。

ところが現実はそうじゃないんですよね。三井グループ、三菱グループ、住友グループ、この三大財閥が、原子力を根底から支えているんです。

これじゃあ、かないませんよね。ジャーナリズムなんか簡単に抑えてこれたわけですよね。その上に東京原子力グループなど、日本には原子力グループが5つあって、日本の政治を根底から支えているんですからちょっとやそっとじゃかないませんよ。だから、30年経とうが、40年経とうが原子力が止まらなかったのはそういうことなんですよ。

(2005年7月2日 大阪市立生涯学習センターにて)


引用ここまで

原文は、ブログ『Liberal Utopia 持続可能な世界へ』の中の
【樋口健二氏講演「ヒバク~放射能の恐怖」(1)巨大原子力産業がマスコミをコントロールしている】
http://www.ihope.jp/2009/07/02100614.html
です。
アクセスが急増したり万一記事削除されて読めなくなったときのため、ここにコピペ保存しています。

『ひなげし陽気』の中の
「孫さんに期待」
「そうだトイレで発電しよう」
「経済界も変わっていく」
「変わりつつあるメディアの原発報道 2」
「原発マネーの幻想」
などの参考記事にさせていただきました。

『原発労働者40万人が被ばくの実態』ジャーナリスト樋口健二氏の2005年講演、文字おこし記事まとめ

引用ここから


『原発労働者40万人が被ばくの実態』ジャーナリスト樋口健二氏の2005年講演、文字おこし記事まとめ



左の写真は原発の内部で働いている労働者。何もこぼれていない床を雑巾がけしています。なぜか……それは、床に付着した放射性物質を拭う必要があるからです。



撮影した写真家の樋口健二氏は、以下のように語っています。

『僕のこの写真がスクープになったんですよね。撮っちゃいけないところで撮ったんですよ。誓約書を破って撮った写真です。そうしなきゃね、マスコミなんてみんな記者クラブで、「はい、ここ撮ってください」って言われたところを一人が行って代表撮影するだけ。これじゃあね、何も写せるわけないじゃないですか。』

樋口氏の講演は、今回の原発事故より前から、原発内で作業する多くの労働者が被ばくしていることを伝えている。その人数はなんと……40万人……。樋口氏の講演から、鋭い言葉を紹介いたします。


樋口氏は、30数年、原発のみを取材してきたジャーナリスト・写真家だ。(参考:wikipedia「樋口健二」)今はもうずいぶんお年をめしているようだ。福島原発事故が関心を集める今、表に出てこないのは、体調がわるいからか。はたまた他の理由があるのか。

以下、2005年7月2日 大阪市立生涯学習センターにて樋口氏が行った講演の文字おこししたブログのリンクと、印象的なフレーズを引用します。

【1】みんな原発はコンピューターで動いていると思ってしまった
『原発は全国の労働者を必要としていますから。何百万という人間が原発には必要なんですから。この話をしないから、みんな原発はコンピュータで動いているという認識を持ってしまったんですよ。』
『僕に言わせると、いちばん悪かったのはジャーナリズムです。』
■樋口健二氏講演「ヒバク~放射能の恐怖」(1)巨大原子力産業がマスコミをコントロールしている - Liberal Utopia 持続可能な世界へ


【2】マスコミは、40年以上前、原発が安全クリーンだと大合唱
『1966年7月25日のことです、東海原発第一号炉に火が入ったのが。』
『このときのマスコミは恥ずかしいよね、私もマスコミの一員として。新聞はどんなことを書いてると思います? 次代を担うとかね、安全でクリーンだとか、みんな書きまくってたんだよね。その裏で被曝はすぐに始まってるんですよね。』
『今、40万人の人が、被曝してるんですよ。これをほったらかしにしている国民も含めて、この国は何だろう? これで文明国家と言えるのかと、』
■樋口健二氏講演「ヒバク~放射能の恐怖」(2)40万人もの労働者が被曝した - Liberal Utopia 持続可能な世界へ


【3】原発の数は25基? いえ53基。ドイツはあっさり全部やめた
『今、原発は53基あります。1995年時点で53基です。…(略)…学生に原発はいくつあるかときくと、大概は15基か、多くて25基くらいかなと返事が返ってくる』
『ドイツなんかすごいですよ、あっさり原発をやめたんですから。そのドイツの人たちが私に賞をくれた』
『電力会社が原発を動かしてるわけじゃない。どこの国でも財閥がやってるんですよ。』
『そのいちばんの問題が第5福竜丸ですよ。報道されたのはあの一隻だけだったでしょ。ところが、実際は1000隻近くの被曝船があった』
『被曝マグロは日本に持ってきて全部埋めたんですよ。知らなかったでしょう。みんなアメリカの力で抑えた』
『僕なんかなんと言われてたか。「異端なカメラマン」なんて言われてたんですよ。異端だって。真実を追究してたのに。』
■樋口健二氏講演「ヒバク~放射能の恐怖」(3)第5福竜丸以外にも1000隻近く被曝 - Liberal Utopia 持続可能な世界へ


【4】原発は、財閥と大企業と暴力団が支えている

『原発というのは電力会社、その下に元請けがあって、これが日本の経済を根底から支えている東芝であり、日立であり、三菱重工、住友です。』
『 原発労働者の日当も言っておきますね。約7万円です。今でも。7万円というのは原発が労働者一人当たりに払う額です。それをピンはねしてみんなで食い物にしてるんです。』
『 下請けがあり、孫請けがあり、ひ孫請けがあり、人出し業がある。この大阪にも人出し業の親方がたくさんいます。親方が原発に労働者を送れば、労働者一人につき3万円が下りてきます。これを親方が2万円ピンはねするんです。労働者には1万円しか渡してないんです。』
『この親方連中の中に、暴力団がだいぶ入り込んでますね。』
『かつて、京都府の綾部市で暴力団が高校生のアルバイトを原発労働に使ってたってたんです。』
『一人は16歳、あとの二人は17歳。なんで入れたと思いますか?』
■樋口健二氏講演「ヒバク~放射能の恐怖」(4)16歳の少年も原発で働いていた - Liberal Utopia 持続可能な世界へ


【5】ボロ雑巾で床を乾拭きする、それが放射能の除洗作業
『下請け労働者の作業内容も言って、本題に入っておしまいとします。それは、放射能の除洗作業です。ボロ雑巾で何もない床を拭くだけなんですよ。』
『放射能の除洗、パイプの補修、パイプの掃除をやるとき、この作業服を毎日捨てたら何万円もするから、毎日、大型洗濯機で洗うんですって。』
『この原発のヘドロは放射能ヘドロですよ。これをかい出しては核廃棄物処理運搬です。』
『2003年までの資料しか国は出してきませんが、総労働者数が156万人を突破しました。原発に関わった労働者が四分の一、五分の一と見積もっても、40万人からの被曝者がいるんだって、この国には。』
■樋口健二氏講演「ヒバク~放射能の恐怖」(5)労働者が手作業で放射能を拭き取る - Liberal Utopia 持続可能な世界へ


【6】

この章は、心がえぐられる。引用するところがない。引用しようとすると、全文引用しなくてはいけない。だからリンク先をじっくり読むことをおすすめします。

■樋口健二氏講演「ヒバク~放射能の恐怖」(6)隠された被曝労働 - Liberal Utopia 持続可能な世界


【7】皆頭がパー。労働者を殺して平和を買い、何も考えず生きている。
『被曝の暗黒部分ってのは皆さんの想像以上。何も考えなかったら、この国は良い国だね。社会問題考えなかったら、僕は良い国だと思うよ。頭パーで生きてたら。だってニートとかいって、働かないで85万人生きてるんだよ。』
『被曝を本当に問題にしたら青くなるよ。「人を殺すのだけは止めましょう」って。それでもエネルギーが欲しいんですかって。自分達だけ平和を買って、労働者を潰して、殺して、今だってそうして動いてるんですよ、実際は。』
■樋口健二氏講演「ヒバク~放射能の恐怖」(7)田中角栄と柏崎刈羽原発 - Liberal Utopia 持続可能な世界へ


【8】オレが死んでも、写真と文章が残る。これからも貫いていきたい。
『今、どこも閉塞してるでしょう。これを打開するにはどうしたらいいですか? 今の価値観全部捨てましょうよ。そこから立ち直ってくるんだよ。』
『俺は死んだって何も残らないけど、写真と文章は残るから。それしかないんだよね、後は何もないよ。死ぬまでのたうち回っていこう。そういう生き方を、これからも貫いていきたいとつくづく思っています。』

■樋口健二氏講演「ヒバク~放射能の恐怖」(8)質疑応答よりとっておきの裏話を - Liberal Utopia 持続可能な世界へ


※この事実を多くの人に伝えたいと願う。この記事をあなたのブログやTwitterで紹介していただければ幸いです。


引用ここまで

原文は、zamamiyagareiさんのブログ『ざまあみやがれい!』の中の
『原発労働者40万人が被ばくの実態』ジャーナリスト樋口健二氏の2005年講演、文字おこし記事まとめ です。
アクセスが急増したり万一記事削除されて読めなくなったときのため、ここにコピペ保存しています。

『ひなげし陽気』の中の
「孫さんに期待」
「常に生まれている被曝者」
「経済界も変わっていく」
「変わりつつあるメディアの原発報道 2」
などの参考記事にさせていただきました。